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2018/10/05

ルガー セキュリティシックス(3)

2017年の焼き直し記事です。

セキュリティにトラブル発生!?
いや、トラブルって程のことではないのですが、数百発の射撃後、シリンダーの回転が何となく渋くなっていることに気付きました。スイングアウトしたシリンダーを勢い良く回してもブレーキが掛かったように停止してしまいます。普通はクルクル回り続けますよね。このため、DAのプルもネバっこく重くなってしまいました。前回射撃した際はクレーンまで分解掃除しなかったので、点検のためにバラしてみました。

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↑他に比べて部品点数はやや多めです。矢印は抜き忘れたスプリングで、これはシリンダーをフレームに固定するピンを加圧するスプリングです。右の大きいスプリングはエジェクターにテンションを与えるもの。エジェクター・ロッドを抜く際は、ロッドが逆ネジで締まっているので注意!革パッチを介してプライヤーで挟み、右に回して緩めます。


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↑写真を撮る前に掃除してしまって大失敗でしたが(ブロガー失格w)、矢印部分の溝にカーボンとガンオイルが混じった粘土状の堆積物がビッシリこびりついていました。これで原因はハッキリしましたが、そもそもこの溝は何なのか?コルトやS&Wにはありません。


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↑そしてクレーンの軸にある埋め込みボール(両側にあり、分解不可)。写真では引っ込んでいますが、内部にエジェクターの軸を通すと外側に飛び出し、先程の写真にあったシリンダーの溝に入り込んで、シリンダーが抜け出るのを防いでいます。

つまり、S&Wでのフレームに打ち込まれたシリンダー・ストッパーの役割をしているわけ。ですから、ルガーのフレームにはストッパーのピンや出っ張りがありません。スイングアウトしてもシリンダーが抜け出ないのは、このボールによるものです。

それは良いのですが、溝にカーボンが溜まりやすく、今回のようにスムーズな回転の妨げになってしまう欠点がありますね。これは私も本日はじめて気付いた点です。恐らく、その他の機種でも同様と思います。勿論、射撃後に掃除すれば問題はありません。しかし、この溝を掃除するには一番最初の写真↑まで分解しなくてはならず、かなり面倒な事になってしまいます。

なんか・・・この銃は工具なしで細部まで分解できるのがウリですが、実際には肝心な部分の分解が困難で「本末転倒」の感が否めません。「そこじゃねえだろ!」みたいな(笑)。

とりあえずの解決策としては、射撃後にはクレーンとシリンダーの軸隙間にスプレー式のクリーナーをたっぷり吹き込んで洗い流すのが得策でしょうね。これでカーボンが粘土状に堆積するのは防げる筈です。それでもシリンダーの回転が渋くなったら、その時は分解掃除って感じで。

今回、この部分を綺麗に掃除して組み直したら、シリンダーの回転は以前とは比べ物にならないほどスムーズになりました。DAでのプルも軽くなりました。ルガーを所有する人は、この辺要チェックですよ。


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↑そしてもう一つ気になった点。これは欠陥とまでは言えませんが、トリガーを遊び分(ハンマーが動き出す前の空走区間。約3㎜)引くと、シリンダー・ストップ(部品名ラッチ)が解除されて(赤円内)シリンダーの左回転がフリーになってしまいます。つまり、シリンダーを掴んで左に回すとクルクル回ります。

これはトリガーの動きに対して、シリンダー・ストップの追従性が敏感過ぎで、なおかつシリンダーの溝とストッパーの位置が右にオフセットされているので、溝から外れ易いのが原因です。

この点はコルトの旧DA(パイソンやディティクティブなど)も同じで、2㎜程の遊びを絞った状態で、シリンダーのロックが解除されてしまいます。S&Wではハンマーが動き出すまでトリガーを引かなければロック解除はされません(さすが!)。

これを強いて欠点とするならば、例えば残弾一発の状況にて、トリガーを遊び分絞った状態で、シリンダーが何かに接触して回転してしまった場合、射手が次弾を発射しようとトリガーを引いた時には、空のチャンバーを打撃してしまう事になります。「あと一発残っていた筈なのに何で!?・・・無念・・・ガクッ」って感じでしょうか。多少のコジツケ感はありますが、厳密には欠点でしょうね。

ちなみに、ストッパーの溝が右にオフセットされているのは、チャンバー部分が溝によって薄くなるのを防ぐためです。S&WのKフレーム6連発などはモロに重なるので、溝部分の肉厚は1㎜以下となってしまいます。ルガーやコルト旧DAの場合、欠点を補うつもりが新たな欠点を呼んでしまったと言う感じでしょうか?「あちらを立てればこちらが立たず」ですね。


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↑これはまあ、どうでもいい点ですが、ルガー(GP100なども同じと思う)のシリンダー・ハンド(部品名ポール)は、コルトと同様にハンマーが打撃した時点でも(その後も)シリンダーに回転力を与え続けます。巷で言うところの「トリガーを引き切った状態でシリンダーのガタが無いので素晴らしい!」ってやつです。

以前のブログでも申しましましたが、個人的にこの点は全くメリットとは考えておりません。トリガーを引く指の力でシリンダーのガタを殺しても、発射の圧力で簡単に無効化するでしょうし、そもそもシリンダーとフォーシング・コーンのアライメントは、規定のガタ(クリアランス)がある事を前提にセルフ・アジャストされますからね。

コルト旧DAの場合、シリンダーをロックする時期が絶望的に遅いので、トリガーを引き切った状態でも尚、シリンダーに回転力を与え続けなければ危険であるという(回転不良状態で発射される恐れがある)必然性による仕様ですが、ルガーのシリンダー・ロック時期は他より早期なので、ハンドがシリンダーに回転力を与え続ける必要性は全く無く、つまり「どうでもいい点」なのです。


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↑以前の射撃で、この部分のエッジに指を切られて虐められたので、ヤスリで軽く丸めました。原因は一番右の矢印部分のエッジが反動で直撃するためなのですが、そこだけ丸めるのは格好悪いので全体をフィリングしました(反対側も)。

私はシューティング・グローブ拒否派(笑)ですが、グローブを使う人なら、それを保護する目的でもアリじゃないかな?殆ど刃物状態の角でしたから。コレクション的な観点から、ヤスリを入れるのは躊躇したのですが、ルガーのトリガーなんか中古でゴロゴロしてるので問題なし!





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コメント

非公開コメント

ルガ子さん、皆が入らないって言ってるんだけど、イイ?

そういえば、コルトに入らない弾が、S&Wに入って、S&Wに入らない弾がスターム・ルガーに入るって感じの記述が、あの頃の記事にあった様な気が。。。

返信

私が知る限りではS&Wとルガーの38口径チャンバー内径は同等ですね。この内径はクリアランスとしては限界近いです(それ以上緩いとケースが裂ける確率が上がる)。これらに比べ、コルトは明らかに狭いです。ボア・ダイアメーターを用いるまでもなく、空薬きょうを差し込んでみるだけで分かります。

勿論、個体差や年代の差もあります(S&Wの古いのはタイト気味)。