FC2ブログ
2018/05/31

イングリス・ハイパワーを吟味

(2016年6月の日記を焼き直した記事です)

前回のブログで、イングリス・ハイパワーの固定リアサイトは、タンジェント・サイトを基本形とした上で、同じ工作機械で作られている旨を記したところ、「kwsk!」との声があったので図にしてみました。
061816bs1.jpg
↑写真の一番上が、削り出し行程の中間くらいと考えて下さい。タンジェント・サイトを削り出すための丘(?)が残されています。ここから写真右側に進めば、更なる削り出しが進んでタンジェント・サイトとなります。

写真左側に進めば固定サイトで、この場合は当初の「タンジェント・サイトを削り出すための丘」を削るミル・マシン(フライス・カッター)を更に後方に移動させ、不要な分を削り落とします(写真中)。そして短くなった丘の上部を削ってリア・サイトを構築します。

こうすればフロント・サイト側は両者に共通となり、リア・サイトの切削加工も途中までは共通で行えて合理的です。固定サイトの№2は後発ですので、恐らくは№1のタンジェント・サイト工作を途中から省略して固定サイト化したのだと思います。


061916d.jpg
↑「ピストルとストックの組み合わせは合法化されたのか?」と言う質問もあったのですが、古いモデルで、尚且つ許可が下りた種類のみ可能です。1944~1945年のイングリス・ハイパワーは許可が下りています。他にマウザーC96も同様ですね。他は・・・知りません(笑)。恐らく許可が下りている銃は極少数だと思うので、ストックを買って付ける場合は良く調べてからの方が良いです。


061916f.jpg
↑ストックはOKですが、マガジンは未だ10発規制中です(笑)。なので、買った時に付属したのは左の10発マガジンです。大戦中のモデルに付けるには興醒めですよね。恐らく、最初に付属したであろうイングリス社製オリジナル・マガジン(JIの刻印入りで、100ドル以上の値打ち)は、銃と離れ離れになってしまったと思います。理不尽な話ですが仕方ありません。

右は規制前に買いだめした13発マガジンで、銃と同じパーカーライジング仕上げで良い感じですが・・・↓


061916i.jpg
↑戦前ハイパワーのマガジンは、赤線部分にスリットが入ってロックになっているんですよね。なので見る人が見れば、すぐにミスマッチなのがバレてしまいます。まあ、スリットがあっても先述のJIの刻印が無ければ同じですけどね。マニアの拘りです・・・


061916g.jpg
↑これは現行マガジンですが、面白い仕掛けがあります。マガジン・スプリングの下端が写真のように外側に露出しており、バネ仕掛けになっているのです。何故かと言うと↓


061916h.jpg
↑このように、リリースした時に勢い良く飛び出すブースターになっているのです。と言うのも、ハイパワーはトリガー・レバー部分を利用したマガジン・セーフティが装備されており、それが抵抗になってマガジンがストンと落ちないのです。バネ付きでない普通のマガジンでは、数ミリ飛び出すだけで止まってしまいます。つまりその場合、マガジンを抜くには両手が必要になるわけです。

この点は、当時の軍用銃なら欠点にはならなかったのですが(マガジン底部にキャッチのあるタイプでは、両手が必須。脱落防止の目的で、わざわざ滑り止めを追加した一四年式拳銃の例もある)、戦後のいわゆる「コンバット・シューティング」ブーム(?)によって、マガジンが滑り落ちないのは欠点と見なされるようになりました。なので、こんな工夫が成されたわけです。個人的には「競技でもあるまいし、どっちでもいいじゃん」って感じですね。13発も入るんだからマガジン換える前に白黒つけろよ。


070516a.jpg
↑イーベイでイングリス・ハイパワーのオリジナル・マガジンを見つけ、速攻でポチりました!赤丸印のとおり、10発仕様になっているのでカリフォルニアでも買えます。それは良いのですが、値段がビックリでしょ?ハイパワーのマガジンでも、戦中・戦前の物はプレミア付きなので165ドルは普通です。ナチのアムトが入ったのなど300ドルくらいします。


070516b.jpg
↑こんなモンが165ドル・・・(←今更ビビッてどうするwww)


070516c.jpg
↑左が戦後しばらくしてからのタイプ。右が今回買った戦中品。スリットが入った爪がロックになっており、内蓋がありません。ゴミが入りそうですけどね。


070516f.jpg
↑左が戦後で、フォロワーはポリマー。右がオリジナルで、フォロワーはアルミ。やっぱオリジナルは良い!165ドル払った甲斐があるってモンです!(←と、自分に言い聞かせる)


070516e.jpg
↑ジョン・イングリスのイニシャル入り(笑)。


070516d.jpg
↑ここにもジョンのイニシャルが・・・自己顕示欲強いなジョン。シリアル・ナンバーがあるので、結局ミス・マッチなのがバレてしまいますが、そこまで拘る気はありません。このシリアルはカナダ軍向けですね。恐らく№2モデルかと。まあいいや・・・


070516g.jpg
↑規制前に買った秘蔵のハイキャパシティ・マガジン!長いのが32連、短いのが20連です。(一番左はノーマル)


070516h.jpg
↑やべぇ!マシンピストルみたいだ!かっちょいい!

・・・が!しかし!

2017年カリフォルニア銃規制決定!
(注釈:これは2016年に作成した過去記事です)
いや~・・・やっぱ来ましたね。マザー・ファッカーのISが、ファッキン・テロをやらかしてくれたおかげですよ。ファッキン忌々しいよ。んで、知り合いが規制内容を教えてくれたので(概略)引用します。

ファック① 2017年7月より、10発以上入るマガジン(拳銃、ライフルをとわず)の所有は、一切禁止。
ファック② 他人に自分所有の銃器を貸す事は、禁止。
ファック③ 2018年1月より、それ以前に所有しているすべてのアソルトライフルは、登録が必要。それ以降は、販売を禁止。
ファック④ 2019年7月以降、すべての弾を購入する人の、バックグラウンドチェックを行う。

・・・だそうです。(これはファッキン民主党に支配されているカリフォルニア州の法律です)

①については・・・写真のマガジン駄目じゃん!(笑) 以前の規制では、所有までは禁止していなかったので、施行前夜はマガジンを買う人の行列ができましたが、今回のでそれもダメと言う事ですね。来年の7月からは、当サイトでもこれらのマガジンを写真掲載する事は無くなるでしょう。CA在住の銃雑誌ライターなど、やり難くなるのでは?お気の毒に・・・

②については、これは預けるのを禁止するのかな?それとも、射撃場でちょっと撃たせるのもダメなのかな?後者なら、旅行で来た人など、気の毒ですね。まあ、射撃場のレンタル銃は除外されると思いますが。

③については、登録をすればOKと言う事なので、そうしましょう。それ以降は買えなくなるので、これは明日にでもPTR91を買いに走らねば!これでまた銃砲店に長蛇の列ができますね・・・やれやれ。

④については、現在もロサンゼルス・カウンティ(日本で例えると、市町村規模の範囲)では、免許証の提示が必要です。これからは更に厳しくなると言う事ですね。

そんなわけで、相変わらずと言うか・・・これで犯罪が減ると本気で考えてるんですかね?犯罪者は困らず、善良な人が法を犯す機会のみ増加する。まるで禁酒法の再来です。恐らく、実際には「なし崩し」的なところに落ち着くでしょうね。喜んでるのは銃メーカーだな(笑)。ここ十年で、どれだけ売り上げ増加したんだ?株でも買っときゃ良かったな。



さて、アンチたかひろの方々におかれましては、「アサルトが買えなくなって、さぞ凹んでいるのでは?www」と、メシウマ準備万端だったかもしれませんが、すみません・・・そうでもありません。アサルト・ライフルに興味はあるのですが、あまり「欲しい」とは思えないのです。メカニズム的に主要な物を揃えたら(参考にするので)、あとは特に要らないかな?何せ骨董銃マニアですからねぇ~

そしてもうひとつ、これは前から考えていたのですが、私があと10年くらいで本業をリタイヤしたら、アリゾナかネバダに引っ越すつもりです。カリフォルニアの賃貸や物価高にはウンザリしますし、人込みや渋滞が大嫌いな私には田舎の方が向いています。夏の猛暑は難点ですが、高性能のエアコンを買って切り抜けましょう。日本食のマーケットが少ないのが、唯一の問題ですね。

と、こんな事を言うと「自分さえ良ければいいのか!?」と叱られるので、そんな事はありません。これからも全力で銃規制反対に力を尽くす所存です(力無いけど)。とりあえず、トランプが勝つ事に期待したいけど・・・厳しいかな~?そもそも、今回の連続銃乱射だって、ファッキン移民と、宗教に感化されたキチガイの仕業ですからね。EUでも移民に対するストレスが溜まっているようですが、日本も他人事じゃないぜ。ファッキン安倍が、移民入れるとかホザいてますからね。移民は静かな侵略者です。ファッキン移民の一人である”私”が言うのだから間違いありません(笑)。ファッキン・リベラルが国を蝕むのです。目を覚ませ!大和民族!

・・・今回は「ファック・ファック」と、柄にもなくお下劣な私でした。本当はもっとお上品なんですよ。おファックであそばせ。


2018年現在の声
いや~・・・トランプ勝ちましたからね(笑)。ですが、乱射事件は相変わらずなので、トランプ大統領とNRAのパワーをもってしても苦しい立場になってきました。とりあえず、上記規制に沿って所有するアサルト・ライフルは全部登録しました。写真のマガジンは、一部は10発に改造し、残りはナイナイしました(怪しいwww)。



オマケ
062216b.jpg
↑中田レプリカ大集合?(笑)




関連記事
スポンサーサイト
2018/05/30

イングリス・ハイパワー購入

(2016年6月の日記を焼き直した記事です)

061816m.jpg
↑以前のガンショーで戦前のハイパワーを買い逃してしまい、その代わりと言うワケではないのですが、ジョン・イングリス製のカナディアン・モデルを購入しました。

実は、ガンショーでナチ占領下ベルギー製ハイパワーのモデル640(b)も売りに出ていたのですが(1800ドル!)、これは歴史的値打ちはあっても、サボタージュによる粗悪品なので実射には適さないのです。いずれはコレクションしたい品ですが、初めの一丁はガンガン撃てるハイパワーが欲しいですからね。そんなわけで(ナチ・モデルは)見送ったのです。

こうしてガンショーでの度重なる不発に悶々とした日々を送りつつ、行きつけのガンショップに立ち寄ったら、コイツを見つけたのです。ジョン・イングリス・モデルには№1と№2がありますが、買ったのは1944年製の№1で、タンジェント・サイトに木製のストック・ホルスターが付属します。シリアルにはCHのアルファベットが入り、これは中華民国(当時の中国)へ輸出する為のコントラクト・モデルです。

中華民国に輸出された品には「中華民国国有」の刻印や漢字が打たれますが(日本ではマルシンのモデルガンでお馴染み)、購入した個体には無いので、実際に輸出された銃かは不明です。契約に沿って大量に作ったは良いが、結果的に輸出されなかった物も多くありましたからね(後述)。


061816l.jpg
↑まあ何はともあれ、やはりハイパワーはリング・ハンマーにインターナル・エキストラクターですよ!去年か一昨年だったか、新品のマークⅢを買いかけた事がありましたが、早まった事をしなくて良かった。(あくまで個人的な嗜好です。現行マークⅢは悪くないですよ)


061816n.jpg
↑ホルスター・ストックにストラップ、銃にはランヤードが付属。全てカナダ製のオリジナルです。マニアの方には説明不要かもしれませんが、カナダはトロントのジョン・イングリス&カンパニーは、戦前の早い時期からベルギーの本家FN社からハイパワーの製造権を取得しています。ナチスドイツの侵攻が進むと、FN技術者の一部がカナダに移り、イングリス社でのハイパワー量産に協力しました。実際の量産が始まったのは1944年と言われています。つまり、当時のハイパワーはベルギー製とカナダ製に分かれ、ドイツ軍と連合軍の両方で使用されたんですね~・・・と、この辺はネット情報で吐くほど得られます(笑)。

んで、このイングリス・ハイパワーですが、2種類に大別され、本家M1935軍用モデルと同様のタンジェント・サイトの付いた№1、そして固定サイトの№2があります。№2は主にカナダ軍向けでしたが、№1は中華民国からの要望が盛り込まれており、タンジェント・サイトや木製のストック・ホルスターが装備されます。

この中華民国からのオーダーですが、1941年に視察団がカナダを訪れ、ハイパワーの他にブレン機関銃も発注(ブレンもイングリス社がライセンス生産しており、それを8㎜マウザー弾仕様にした物が注文された)。当初は18万丁のハイパワー№1が輸出される予定で、1944年6月に(とりあえず)4千丁が出荷されましたが、以後は中国国内の混乱によって契約の中止と再開を繰り返し、実際に中国に行ったハイパワーは4万丁と少々(記憶が不鮮明)でした。中華民国はご存知の通り、中国共産党に敗れて台湾に移りますので、これらのハイパワーやブレンがどうなったかは、私的に不明です。

今回購入した個体ですが、これは恐らく中国に渡った品ではなく、カナダ国内にあった物と思います。先述の通り、中華民国向けに量産したものの、多くは残ってしまいましたからね。写真の銃にはインポート・マーク(現在、アメリカ国内に輸入した銃には、輸入元の刻印が押される)が一切ないので、カナダから直接持ち込まれたのかもしれません。

現在、米国では結構な数のカナディアン・ハイパワーが流通していますが、値段相場は500~1000ドル、オリジナル・ストック付で1200~2000ドルです(インポート・マークがあると、値打ちはガクッと落ちます)。


061816i.jpg
↑刻印は打刻によるものとマシンで彫り込んだものがあります(写真は後者)。中華民国仕様では、中華民国国有 の刻印が有名ですが、あれもイングリス社のマシンで彫り込んだ彫刻です。他に中国国内で打たれた漢字の刻印もあり、それがあれば実際に輸出された個体だと分かります。

ご覧の通り仕上げは荒く、ツールマークが残る様は当時の軍用銃(特に戦争末期)ならでは。ですが、イングリス社の銃は高品質で知られ、評判は良かったようです。逆に、ナチ占領下の本家FN製ハイパワーは、P640(b)と言うドイツ名(?)を貰ったものの、サボタージュによる手抜き工作で最悪の質です。実射には向きませんが、現在はコレクター価値が(カナダ製より)高騰しています。


061816h.jpg
↑1911よりも、ちょっと上付きなインターナル・エキストラクター。個人的に、下付きより上付きのモリマンが好みです。(←何の話)


061816j.jpg
↑タンジェント・サイトはカッチリした造りで手抜き無し。ちなみに№2の固定リア・サイトは、このタンジェント・サイトのベースを削るミルを流用した固定式です。ベルギー本家の固定サイトでは、リア・サイトをドーブ・マウントにしてウィンデージ調整を行いますが(1911と同様)、カナディアンはドーブ・マウントのフロント・サイトでウィンデージ調節を行い、リアを固定式としたわけです。タンジェント・サイト仕様をメインに考えた場合、その方が固定サイトへの移行が簡単だったわけです(リアだけタンジェント→固定にすれば良いので)。


061816k.jpg
↑本家も含め、この3階建てのシリアル番号が素敵です。CHはチャイナを意味し、輸出を目的として製造された事が分かります。CHで始まり、1CHから5CHまであります。2年の製造期間中、1CH6589から1945年製となります。つまり、この個体は1944年製というわけ。

トリガー・ピン後ろの刻印は、クロス・ペナンツ(2本の旗が交差してる)にPDCとあり、カナダのプルーフ印です(ちなみに、この旗の上にGRと王冠が刻印されていればイギリス)。更に左に小さく(ピンボケで)見える丸い印は、Cの中に上向き矢印が刻印されており、カナダ軍のアセプタンス・マーク(検印)です。

バレルの刻印上には電動ツールで彫ったクロス・ペナンツがありますが、これは製造後に改めて打たれたプルーフ印と思われ、現存する多くのイングリス・ハイパワーに彫られています。もしかすると製造時の印かな?ならば何故ここだけ電動ツール??


061816e.jpg
↑ストックもオリジナルですが、現在、中国製のリプロダクション(復刻品)が存在するので要注意です。オリジナルは400~700ドルくらいで、リプロは200ドル前後で買えます。知っていて買うなら(値段を騙されたのでなければ)、復刻品もリーズナブルなのでアリだと思います。パっと見では分からないくらい悪くない出来栄えで、見分けるコツは木目の荒さ(リプロは荒い)と、オリジナルは内部までオイル・ステインで染まっています。あと、金具のスクリュー・ヘッドが、復刻品はやや大きいですね(後述)。


061816f.jpg
paka.jpg
↑ガタつきが一切ない蓋。クマも納得です。蓋に付いた円形の板バネは、銃がガタつかないためのスプリング。


061816g.jpg
↑カナダ軍オリジナルのベルト・ストラップ。ここにもCに矢印のスタンプが見えます。


061816c.jpg
↑使われた痕跡が一切ない新品同様です。銃の方も発射された痕跡が殆どありません。倉庫で寝てたのかな?先に触れましたが、復刻品ストックの場合、写真のスクリュー・ヘッドが少し大きいので見分けがつきます。


061816d.jpg
↑マウザーC96と異なり、ストックにはシリアル番号がないので、「銃とのマッチング・ナンバー」と言う概念はありません。この個体も、銃は1944年製なのにストックは1945年製です。


061816b.jpg
↑よく言われる点ですが、グリップは丸みとクビレによって握り心地は最高です。適度な太さはリボルバーに似た感じかな?


061116a.jpg
↑このハイパワー・マグカップは10年以上愛用しており、プリントも剥げてしまいましたが、ようやく好みのハイパワーをゲットしました。次は戦前のベルギー製?金貯めなきゃなぁ~・・・


061819a.jpg
↑ブローニング繋がり。コンデジで撮ったので、1911が少し小さく見えます。実際は(1911が)一回り大きいですね。こうして比べると、1911はドッシリと逞しく、ハイパワーは精巧でメカニカルな印象を受けます。


さて、次回はメカニズムについて探ってみたいです。巷で言われているトリガー・プルの問題では、「トリガーを引くとスライドが上下する」なんてのもありますが(笑)。どんなポンコツを掴まされたんだよ君!って感じで笑止千万です。確かにハイパワーのトリガーは少し重いですが(大差は無い。軍用銃として当たり前の重さ)、この問題には根本的な原因があります(持論)。

つづく



関連記事
2018/05/29

改良CZ85の実射テスト

過去何度かにわたって改良したCZ85をいよいよテストします。

052818.jpg
↑今回は銃を売りに出している友人と、買いたいと言う友人も一緒です。商談フェアも兼ねてる?(笑)


052818a2.jpg
↑真ん中の3丁は私が友人から買った銃です。そして下のM686とパラオーディナンスが新たに売りに出している銃。右上は私のガマンダーで、左端がプリンキング用に用意したSIG522です。


052818b2.jpg
↑う~ん・・・パラ良いですね~!欲しいですが、もう1911系はお腹一杯な感じかな~?

・・・って本来の目的を忘れるところでした。CZのテストに専念しなければ。


052818b.jpg
↑先ずは乱射でファンクションテストです。正直、内心は不安でいっぱいですwww


あーーー!50発で溶接剥がれた~(泣)


052818c.jpg
↑・・・ウソやね~ん!www

メシウマを期待する方も居られるようなので、ときめきサービスです(笑)。数十発おきに内部をチェックしましたが、丁度良いアタリがついて異常はありません。MIG溶接をナメてはいけませんよ!自動車修理で、パネルを間違ってズレて溶接してしまった時など、剥がすのに大変な苦労をします。それくらい強力な接合力なのです。


052818d.jpg
↑恒例のグルーピング・テストを行いましたが、友人も撃つので標的は15ヤードにセットしました(それでも枠のパイプを撃ち抜かれてしまったが)。なので25ヤードなら、この倍くらい広がった感じかな?。ショートリコイルのオートマチックとしては優秀なグルーピングです。


052818e.jpg
↑グルーピングに関してはファクトリーのテストターゲット(射距離25m)が付属していますので、これを参考にした方が間違いありません。私が15ヤードで撃った今回の結果を倍くらい広げた感じなので、辻褄も合っていますね。


052818f_20180529041101f35.jpg
↑リコイル・スプリングを18.5ポンドの強い物に換えた為か、エジェクト不良が何度か起こりました。でも、最終弾を撃った後のスライド・ストップは完璧でしたから、他に原因があるのかもしれません。今後の課題ですね。


052818g.jpg
↑ラーメン・ターイム!今回は3人で行ったので、キャンプ気分で屋外料理(?)です。インスタントラーメン(日清ラ王)に、チャーシュー、メンマ、もやし、たまご、がセットになった総菜をブチ込みました。ハエの襲撃が不安でしたが、今日は全然居ませんでしたね。ラッキー!


052818h.jpg
↑瞬間、私は小池さんと化してラーメンを啜ります。フーフー・・・ズルズル・・・超美味いっス!友人が「鍋から直接食うのは某国民みたいだ」と意見しましたが、まあアウトドアなので良しとしましょう(笑)。つか、どんだけ嫌われてんだよ某国民www


052818i.jpg
↑作動は快調です(何度か起こったエジェクト不良を除けば)。キレの悪い粘っこいトリガー・プルも、むしろ落ちるタイミングを掴み易いのでメリットと感じたくらいです(贔屓目ではなく)。


052818j.jpg
↑シャープな作動で壊れる気配すら感じません。いいぞベイビーその調子だ!


052818j2.jpg
↑ベレッタM92は20発程しか撃たなかったので、CZは今回380発を撃った事になります。「耐久性テスト」と言う意味では未だ不足ですが、少なくとも改良点に対する根本的な考え違いや、溶接不良などによる初期トラブルは皆無です。


052818k.jpg
↑一気に大量に撃ったのでカーボンが堆積しています。クラックの有無などは掃除しないと分かりませんが、接触部分が光っているので「アタリ」は分かり易いです。タブの左右に若干の潰れがありますが、これによって衝撃配分は均等になったわけです。つまり切削工作の微妙な誤差が、実際の衝撃荷重による潰れで均されたと言うわけです。いわゆる「アタリが付いた」ってやつですね。


052818m.jpg
↑奇麗に掃除しましたが、クラックなどはありませんでした。


052818n2.jpg
↑問題は、左右タブにアタリが付いた事によって、スライド・ストップ軸に負担が掛かるようになってしまったか?と言う点なのですが・・・


052818o.jpg
↑アタリが付いた後も、スライド・ストップ軸は軽く自由に動きます!手前味噌で恐縮ですが、予め取ったタブのオーバー・サイズは的確だったわけです。

親方!ガンスミヌの親方!オイラやりましたよ!褒めてくだしあ!

052818r.jpg
↑(チッ・・・奴の改良品は壊れなかったんぬか?メシウマ期待してカリカリ残しておいたぬに)

ぐぬぬ・・・オマエは殺し屋ももちか?www


052818q.jpg
↑そんなワケで、ガンスミヌ親方との関係にはヒビが入ってしまいましたが、銃にクラックは入らなかったので目出度し目出度しです。親方を含め、メシウマを期待された方々には申し訳ない。皆様のご期待に沿えるよう、今後も壊れるまでガンガン撃ちたいと思います。



関連記事
2018/05/27

CZ75(85)の欠陥-考察-

以前改良したCZ85ですが、新たな不安点を見出したので追加の肉盛り溶接を施しました。

052618a.jpg
↑これは溶接前のノーマル状態ですが、フレーム破損についてはA・B両部分の肉厚が極端に少ないことが原因と思われます。ティルトしたバレルの衝撃を、スライド・ストップ軸だけに負担させる構造上の問題だけでなく、それを受けるフレーム側にも「強度確保」の考えが全く見受けられません。

結果、数を撃てば薄赤色部分が欠けるように破損すると。こんな事は容易に想像もつきますし、実例もあります。

全体的にフレームを削り過ぎてるんですよねCZ75(85)は。これは後述しますが、先ずはスライド・ストップ軸を受ける部分からハンマーが収まる部分まで、前後(横)一直線に(一度の加工で)切削しています。同じく、上下(縦)方向はトリガー・バーの入る溝を切削する過程で、スライド・ストップ軸を受けるブロック部分まで一緒に削り落としてしまっています(これは上の写真で分かると思う)。

確かに、こうすれば工作過程の短縮化とコスト削減には貢献しますが、その結果、こんな脆弱な軸受け部分が出来上がってしまったと。機械工作に詳しい人でなくとも、上の写真を見れば強度不足なのは分かると思います。


052618b.jpg
↑そんなわけで、今回改めて軸受け部分に肉盛りして(特に下部)強化しました。上がノーマルで、下が強化後ですが、一目瞭然だと思います。最初の写真でのA部分は大幅に強化できましたが、B部分はバレルが上に乗るので0.5㎜程しか厚くできませんでした。この辺、基本設計のマズさが祟っていますね。やっててイライラしました(笑)。


052618c.jpg
↑せっかく補強したのですが、その一部がトリガー・バーの通路にぶつかってしまいました。なので赤点線部分を削除です。極一部なので強度マイナスは僅かでしょう。


052618d.jpg
↑反対側も同様。先述のとおり、CZはトリガー・バーが動く溝を削るのに、真上からミルマシンで全て削り落としてしまったわけです。この場合、スライド・ストップ軸受け部分は十分に残したうえで、後方からトリガー・バーの通る溝だけ切削すべきでした(1911その他のように)。CZ75(85)の場合、真後ろからは無理ですが、円形のカッターをマガジン口部分から差し入れれば十分可能なのですから。

「工作過程も省いて、コストダウンにも貢献し、軽量化も出来て、こりゃあ一石三鳥だぜ~!ひゃっは~!」とか盛り上がったんスかね?


052618e.jpg
↑この角度から見ると、ハンマーの溝から一直線に削った様子が分かると思います。


過去のコメント欄で、「他にも同様の銃がある」旨の書き込みがありましたが、最近のメーカーは(軍の採用トライアルに提出する類の銃でもなければ)1万発レベルの耐久性など重視していないのが実情でしょう。その弱点が告訴される事故に発展する可能性でもない限り、問題視はされない筈です。

例えばもし、CZの会社に「このような欠点があり、こうすれば改善されるのでは」などとメールしたところで、「弊社の銃に、ご指摘の欠点はありません。万一、そのような破損があれば無償で修理致しますので、弊社サービス部、或いは最寄りのディーラーにお申し出下さい。今後とも弊社の製品を宜しくご愛顧ください」なんて返事が来て終わりです(笑)。

そんな改良をする為に生産ラインを変えて、いったいいくらの損害になるか?そんな事をするくらいなら、何万発も撃って壊す極少数の「モノ好きなマニア」に無償修理を保証する方が賢い。私が経営者でもそうするでしょう(笑)。物造りに人生を掛けたブローニングの時代とは違います。コストを限りなく抑え、外見デザインには金を掛ける。何万発も壊れない銃など不要。安くてカッコ良い銃ならパンピーは喜ぶわけです。これは銃に限った事ではありませんよね。


脱線しましたが(笑)、次回はいよいよ実射テストです。「100発も撃たずして補強部分がぶっ飛びました」なんて事がないように祈ろうwww



関連記事
2018/05/26

トリエラ・プロジェクト2(田亀先生の世界に浸る)

艶めかしいサブタイトルが付いていますが、ロング・フォーシングコーン・リーマーを購入したので、今日は拡張ネタです。ウホッいい男!(それ田亀ちゃう)

072916k.jpg
↑何たって12ゲージのリーマーですから、太さが違いますよ!ぶっといイチモツです。値段も126ドルと高価なのですが、2-5/8インチ・チャンバーのショットガンが2丁に増えたので(M1897とJPサワ―)、これらで2-3/4シェルを撃てるよう、購入に踏み切りました。ケース側で対処するのは面倒ですからね。

何の事かサッパリ分からない人は、コチラのリンク先を参考。


072916l.jpg
↑上は従来のチャンバーで、下はロング・フォーシングコーン化されたチャンバーです。上の赤い三角部分を、リーマーで削るわけです。こうする事で、「リコイルがマイルドになってパターンも良くなる」との能書きですが、私は眉唾程度に思っています。理屈が分かりませんからね。オカルトには騙されません(笑)。今回、この加工を行う主目的は、2-5/8インチ・チャンバーを、2-3/4にリチャンバリングする事です。ロング・フォーシング化は、そのオマケみたいなモンです。

つまり、2-5/8から2-3/4にリチャンバリングするなら、普通のチャンバリング・リーマーを使うのが正攻法です。ロング・フォーシング化は、それとは別目的ですが、前者も兼ねると言う事ですね。「リチャンバリングしたいが、ロング・フォーシング化は嫌だ」と言う人は、普通のチャンバリング・リーマーを使えば良いのです。その辺、誤解の無いよう。


072916j.jpg
↑先ずは、ぺぺ・・・もとい、切削油をたっぷり塗って・・・


072916i.jpg
↑アッーーー!田亀先生~!

厳密には、力が均等に配分されるよう、T字型のレンチを使うべきなのですが、無かったので普通のラチェットで代用。力の均等さは、テクニックでカバーします。くそみそテクニックです(だからソレ、田亀ちゃう)。

カッターが鋭利なので「スリスリ」と切れて行きますが、それでも真下方向には強い力を掛ける必要があります。体重の半分を乗せるつもりで、グリグリ切り進めます。注意点は、決してリーマーを逆回転(左方向)には回転させない事です。タップとダイスでネジを切る場合とは、要領が全く異なります。


072916h.jpg
↑切れてるかな・・・?大丈夫そうですね。

「ああ・・・次はションベンだ」


072916f.jpg
↑これも鉄砲談義で紹介した、チャンバーのサイズ(深さ)を見る空シェルです。今回も登場!


072916g.jpg
↑おお!確実に深くなってますね。あと数ミリ削ればバッチリです。


072916e.jpg
↑完了!矢印部分の黒くなっている部分が、削られた個所です。ここが緩やかな(長い)テーパーになるので、「ロング・フォーシングコーン」と呼ばれるわけです。ちなみに、「フォーシング」は力による強制を意味し、「コーン」は円錐ですから、円錐によって発射物を強制的に窄める様子を意味しています。リボルバーのバレル付け根も、同じ意味からフォーシング・コーンと呼びます(なぜか、リボルバー以外ではブレットを窄める個所は「リード」などと呼びますけどね)。

この後、フレックス・ホーン(球状のブラシ型砥石)で滑らかにして終了。


072916d.jpg
↑一回分(バレル一本の加工)で、これだけ削れました。強度に悪影響する切削量ではありませんが(当然)、しかし肉厚が薄くなるのは事実ですから、自己責任ですね。


072916c.jpg
↑今度はJP・ザウエルのドリリング・ガンだ!乱交パーティです。


072916b.jpg
↑完璧!これでシェルを加工する手間が省けます。弾薬が異なると、何かと不便ですからね。


072916a.jpg
↑汗だくでレンチを回し、4本のチャンバーを加工したら・・・皮がズルムケました。この、汗で蒸れた”漢皮”を田亀先生に捧げます。

追記:くれぐれも、私はノンケですので!(笑) しかしながら、田亀先生の漫画は面白くて見入ってしまいますね。ノンケをも魅了する才能です。


ウィンチェスターM97 コンビネーション・バレル完成
(画像は1280ピクセルあります)
073016a.jpg
↑20インチ・シリンダーと32インチ・フルのコンボです。フォアエンドの太さが違いますが、見た目のバランスを考えて、長いバレルに太いフォアエンドを組み合わせました。20インチには「お約束」のミリタリースリングも用意する予定でしたが、撮影に間に合いませんでした(残念)。


073016b.jpg
↑バレルのヤレ具合がピッタリだったので、違和感がありません(笑)。280ドルは安くなかったけど、良い買い物をした!ショット・シェルは骨董品のウィンチェスター製4バック。コレクター・アイテムで、射撃用ではありません(問題なく撃てますが、勿体無い)。


073016c.jpg
↑イイですね~ウィンM97!レミントンM870では、この味は出せません。


補足:トリエラ・プロジェクトなのにトリエラの話が一つも出せなかったのは誠に遺憾であります。ヒルシャーさんに宜しくお伝えください。かしこ。



関連記事
2018/05/25

トリエラ・プロジェクト

過去記事の焼き直しです。久々のショットガンネタ!

072616d1.jpg
↑ウィンチェスター・モデル1897のバレル・アッセンブリ―をゲットしました。レシーバーを除く、殆どのパーツ付きで(写真)280ドルでした。言うまでもなく、バレルをショート化するのが目的です。マッチング・ナンバーのオリジナルを切ったら勿体ないですからね。これなら遠慮なく切れるわけです。

この銃はバレルを瞬時に交換できますから、トラップ用のフルチョークとスラッグ弾も発射できるシリンダーの2バレルあれば、使い分けによって用途が広がります。


072616c1.jpg
↑上が新しく買ったバレル。下が今までのオリジナル。ヤレ具合の風合いもピッタリ合っています!これならチグハグ感は無いです。新しく買った方は少し短いので、28インチなのかな?と思いましたが・・・


072616b1.jpg
↑今まで30インチと思っていたオリジナル(写真下)は、実は32インチありました!どうりで長い筈だ。今回買ったのが(写真上)30インチですね。


072616g2.jpg
↑予想はしていましたが、テイクダウン部分のストップ位置が合いません。個々に微調整してあるので差があるのです。


072616f1.jpg
↑フィッティングはこのように行います。先ず①の芋ネジを緩め、②のストッパーを引き出し、③のスリーブを回転させ、ストップ位置をズラすのです。スリーブの外側にはノッチが切ってあり、今回のズレなら1ノッチでピッタリでした。


072616e1.jpg
↑スリーブをクルクル左に回すと、このように外れます。内部に切ってある細かいスレッドが、本来のバレルのスクリューなのです。


072816h.jpg
↑では購入したバレルを謹んでカットします。本来なら金鋸を使って長めに切断し、90デグリー・カッターで整えるのですが、大胆な私はパイプカッターで切ります。


072816g.jpg
↑パイプカッターで切ると切断面が盛り上がるので、内外をヤスリで整えます。その後のガンブルー処理ですが、この銃は剥げ錆びなので、軽く化学変化させた後、オイルを塗らずに数日置くと、茶色く酸化してピッタリの風合いになります。


072816f.jpg
↑切り落としたバレルからフロント・ビードを摘出します。この銃はネジ込み式なのですが、スレッドがバカになっていたので、ポンチで叩き出しました。


072816e.jpg
↑切り詰めたバレルに、ビードを装着する穴を開けます。先ずは糸を使ってセンターを出し、決まったらマジックで印します。


072816b.jpg
↑ボール盤にセット。


072816c.jpg
↑先ずは、軽くタッチさせて位置決め(写真左)。ズレないように慎重に・・・


072816a.jpg
↑本来ならネジを切って装着するのですが、外したビードのスレッドが既にバカになっていたので、JBウェルド(金属エポキシ)で固定しました。ショットガンのパウダーは速燃性で、ビードはバレル先端なので、圧力で抜ける事はないでしょう。なんか平べったい潰れたようなビードですが、左下の比較で分かるとおり、これが本来の姿のようです。


次回はロング・フォーシングコーン・リーマーをゲットしたので(ついに!)、2-5/8インチ・チャンバーをグリグリしたいと思います。

つづく



関連記事
2018/05/23

CZ85プロジェクト(完成)

052218a.jpg
↑前回、溶接盛りが不足して厚みが不十分だった部分をやり直しです。ここまで盛ればバッチリですね。


052218b.jpg
↑ゴシゴシ削ります。2度目なので作業が早いです。


052218c.jpg
↑黒染めも完了。一応、バレルのコンタクト部分と合致するよう削りましたが、本当にピッタリ当たりが付くのは実射してからですね。なので、(潰れる分を)少し多めに残してあります。


052218d.jpg
↑当初の予定では右側(写真左側)のタブが薄くなる筈でしたが、左右で大きさが違うと数を撃った時にアンバランスな当たりになるかと懸念して、均等な厚みにしました。見た目もこの方が良いですね。


052218g2.jpg
↑バレルをショートリコイル(ティルト)させるとこんな感じです。「タブの上部に隙間があるじゃないか?」と思うかもしれませんが、衝突ポイントはそこではありません。


052218f2.jpg
↑今回の概要を分かり易く改めて説明します。薄赤部分はフレームで、上に飛び出した四角部分が溶接したタブです。バレルがショートリコイル&ティルトすると、バレルに新設した四角いタブ(四角い突起)とフレームのタブがA部分で衝突してバレルが停止します。先の写真で隙間があったB部分は接触しません。

今まではスライド・ストップ軸だけでバレルを受け止めており、それが軸の破損に繋がっていたわけですから、左右のタブ(A部分)でバレルを受け止めれば、軸への負担は軽減すると言う理屈です。勿論、この小さなタブでは強度的に不十分なのは百も承知です。数を撃てば徐々に潰れて来るでしょうが、その時にスライド・ストップ軸と接触しても、負担は3ヶ所で分担されますから、軸が破損するまでには至らないだろうと。あくまでも軸への負担軽減、補助的な役割です。


052218g.jpg
↑恒例のチェック方法で試してみると・・・おお!スライド・ストップ軸には全く力が掛かりません!1911(その他)のようにスポスポ抜けます。まあ先述のとおり、数を撃てばタブが潰れてスライド・ストップ軸にも幾分の負担は掛かると思いますが、そこは「3本の矢の教え」ですよ!軸が折れたりフレームが割れたりは無いでしょう。

ああ、ここまで来て一安心です。前回は肉盛り不足のトラブルでやり直しましたが、何とか目途がたちました・・・

・・・ふと視線をズラすと、そこには↓


052218g3.jpg
↑静かに私を見守るガンスミヌ親方の姿が・・・


052018s2_20180523121637262.jpg
↑(ニンゲンよ、よく頑張ったんぬ。これからも精進するんぬ)

ええ話や・・・


052218h2.jpg
↑親方に見守られた呪いでしょうか、スライドがフル後退しなくなっちまった。これはバレルにタブを設けた為、スライド内側の肉厚部分に接触してしまうからです。なので矢印部分を削り落として解決しました。強度には影響ないと思います。


052218i.jpg
↑この銃は新品同様なので問題ありませんが、バレルとスライドのロッキング・ラグのチェック方法(その一部)です。このようにバレルを持ってロックされたスライドと共に垂直にします。その時に、ロックが滑って外れるようでは完全アウトです。

そこから徐々に角度をつけ、写真くらいまでロックが滑らなければOKです。ラグが摩耗で丸くなってくると、この角度で滑るようになります。ここが甘くなると、やはりスライド・ストップ軸に負担(縦方向の)が掛かります。ロッキングの凸凹が正常なら、閉鎖時の圧力(ボアプレッシャー)をスライド・ストップ軸やバレルリンクが受ける事は有り得ないのです。


052218k.jpg
↑CZのカスタム・スプリング・キットを購入しました。必要だったのはリコイル・スプリングなのですが(後述)、CZはトリガー・スプリングなども破損し易いのでフルキットを買いました。これで何が起きても安心です(笑)。


052218l.jpg
↑気休め程度の事なのですが、バレルとスライドの後退スピードを下げる(衝突の勢いを緩和する)為に、強めのリコイル・スプリングを入れる事にしました。キットには最大20ポンドまでありますが、とりあえず18.5ポンドにしてみました。ノーマルは16ポンド程なので、幾分のエネルギー緩和になると思います。スライドを引くのがちょっと大変になりますけどね。


052218m.jpg
↑オマケですが、トリガーを組む時にスプリングが飛び出して大変なのです。なので、予め爪楊枝を差し込んで両脇をピッタリ切り(爪切りでパチンと切る)、プリセットした状態でフレームに入れてピンを打ち込むと簡単です。これはコルト・ゴールドカップのディプレッサーを組み込む時にも使う技ですね(笑)。銃の分解に爪楊枝は欠かせません!


052218n.jpg
↑完成です!とりあえず6発を試射しましたが、全く問題なし。リコイル・スプリングが強過ぎて後退不良を起こす事もありませんでした。ラグも勿論異常なしで、接触部分が銀色にアタリが付いていました。まあ、数千発撃ってから再確認ですね。


052218o.jpg
↑やふぁ&ぬふぁ

悩ましい・・・


関連記事
2018/05/21

CZ85プロジェクト(その2)

052018a.jpg
↑昨日の続きですが、こんな感じのラグを設ける方向で・・・


052018b.jpg
↑バレル側はこんな感じ。


052018c.jpg
↑スライドを分解する際にヒットしない高さにする必要があります。


052018f.jpg
↑パーツを職場に持ち込んでフィーバー!自分のガレージにはTIG溶接機がありますが、TIGは細かい作業に向いている反面、母材が高温になるのでヒート・トリートに影響する恐れがあり、またフレームの塗装が剥がれる心配もあります。

職場で自動車修理に使っているMIG溶接機なら、高温になるのは一部分で短時間ですから、周囲への熱影響が少ないのです。まあ、「TIGでも問題ない」と言うガンスミスも居るかも知れませんが、私は銃修理にはMIGを使います。


052018g.jpg
↑「ブブブブブ・・・ブブブブブ・・・」おならじゃないのよ!空気が入っただけ!(古杉w)

オナラか否かはさておき、空気が入らないように十分溶かして盛ります。フレームは濡れ雑巾で包み、加熱は一定時間で速やかに。ヒート・トリートに影響する温度には達しないでしょうが、塗装は700℃くらいで焼ける筈です。塗装面がその温度に達しないように気を付けなければいけません。内側は普通のガンブルー仕上げなので、後で補修ができます。


052018h3.jpg
↑うしおす男(さんじも)。アへ顔Wピース!


052018i.jpg
↑MIGでの肉盛りが済んだら、自ガレージに篭ってマッタリ(*´Д`)作業。


052018n.jpg
↑ふじつぼ?wwwなんか不安になる画ですが、大丈夫!大船に乗ったつもりで居なさい。MIG溶接での熱影響範囲が最小限なのが分かると思います。TIGでネチネチやると全体が真っ赤になっちまいますからね。


052018o.jpg
↑得意の棒ヤスリで成形します(笑)。削るのは肉盛りした部分だけで、元の部分は一撫でするだけです。必要最小限の削りで境目を無くするのは結構難しいです。


052018j.jpg
↑ガンスミヌの親方が華麗に登場!(通過ONLY)


052018p.jpg
↑うざいガンスミヌを追い払った後、ドレメル作業に移ります。


052018q.jpg
↑使用するダイヤモンド・リューターです。


052018r.jpg
↑チマチマと削って行きます。削り過ぎたら溶接からやり直しなので慎重に・・・


052018s1.jpg
↑バレル側が完成!この長四角の窪みにフレームのラグが入ってロックされると。強度的に、もっと広い面積で受けた方が良いのは百も承知ですが、バレルやスライドが稼動するスペースを考えると(私の発想では)これが限界でした。フレーム削り出しの段階から見直せるなら、もっと効果的な方法はあったでしょうけどね。


052018k.jpg
↑フレーム側も完成・・・

・・・の筈だったんですが、左側の肉盛りが足りなかったので予定より薄くなっちまいました(笑)。外側の塗装が痛むのを恐れて、ちょっとビビってしまいましたね。明日、もう一度職場に持ち込んでやり直しです。


052018s2.jpg
↑「修業が足りんぬ!今まで何をやって来たんぬ!」

・・・すんません。


つづくwww




関連記事
2018/05/20

CZ85プロジェクト(その1)

バレルとフレームの衝突面を設ける改造を行いますが、そのためにはフレーム内部のパーツを外さなくてはならないので、ついでにメカニズムの観察をしてみます。戦後のDAオートマチックと言えば、多くがワルサーP38を参考にした物ですが、このCZ85(75)は全く異なるDAメカなんですよ。

051918a.jpg
↑横の矢印はセーフティ軸で、先ずはこれを分解する事から始めます。両方から刺さった軸は真ん中の溝に入るシアー・スプリング端の引っ掛かり(矢印A)でロックされていますから、これを引き上げて横にズラしロック解除します。


051918b.jpg
↑こんな感じでスプリング端を引き上げて横にズラし、セーフティを引き抜きます。


051918c.jpg
↑CZ85の場合は反対側も同様。


051918d.jpg
↑セーフティを抜くと、シアーがユニットとなって取り外せます。


051918e.jpg
↑矢印Aがトリガー・バーによって押されると、ハンマーとエンゲージした矢印B部分が持ち上がって外れ、ハンマーが落ちます。

初期のCZ75辺りではもっと仕上げが良かったと願いたいですが、CZ85の内部パーツの仕上げはお粗末で、米印部分など大雑把に削り取ってあるので、ユニットはフレームの中でガタつきます。トリガーを引く度に、シアーと共にユニット全体がグラグラ動き、トリガーの切れ味の悪さに繋がっています。冗談抜きで、目で見てハッキリ分かるくらいグラグラしますからね(笑)。

この点については初期のSIG-P210もハンマー・アッセンブリーに若干のガタツキがありましたが(このCZ85よりは少ないが)、後にスクリューで固定してガタを殺す改良を行っています。


051918f.jpg
↑この小さなパーツはセーフティ・ディテント・プランジャーで、セーフティにクリックを与えます。CZ85は反対側にもあります。


051918g.jpg
↑トリガー・バー・スプリングとマガジン・キャッチ・スプリングを留めるスクリューを外します。


051918h.jpg
↑いちいちケチを付けるみたいでアレなんですが、スクリュー穴が勢い余って貫通しています(矢印)。手ヤスリで仕上げたようなパーツと言い、随所に手作り感が溢れています。それはともかく、スクリューを抜くと2つのスプリングが外れ、マガジン・キャッチも外れます。


051918i.jpg
↑他の一般的なDAオートマチックと異なり、トリガー・バーが後方に向かって動きます。普通は「引き」なのですが、CZは「押し」なのです。トリガー・バーはハンマーに接続したディスコネクターを押し、ハンマーは上部を突き押される感じでコックされます。ワルサーやリボルバーのDAに慣れていると異様に感じるアクションですが、動きはカッチリ・シャッキリしています。


051918j.jpg
↑ハンマー・ピンを抜くには、先ず垂直に刺さったリテーニング・ペグを抜きます。圧入ではないので、下から軽く押せば動きます。ペグがフレーム上部に飛び出したら、ニードル・プライヤーなどで摘まみ出します。ペグが無くなれば、ハンマー・ピンが左に抜き出せます。


051918k.jpg
↑ハンマーを取り出します。説明を省略しましたが、メインスプリングは予めグリップ下部から抜いておきます。スプリング・プラグを強く押せば、横方向のピンは軽く抜けるので簡単です。


051918l.jpg
↑前述した「ハンマー突き押しの技」です。この発想は無かった・・・


051918m.jpg
↑さて、いよいよ本題です。マジックで記した部分にロッキング・ラグを設けようと言うのが主な内容です。銃のパーツ形状ってのは、何処かを弄ると必ず他に影響しますので、よーーーーーーっっっっく考えて実行に移します。


051918n.jpg
↑バレル側も、マジックで記した辺りにラグを盛り付ける予定。作業は職場のMIG溶接機で行います。理由は次回説明します。


と、今回はプロローグ的な内容で終わっておきます。慎重にやらないとね~

つづく


関連記事
2018/05/19

CZ85改良プロジェクト発動!

本業が一段落したので、CZ85の改良計画をスタートします。その前に、「何で改良が必要なの?」と言う人は過去のCZ85記事を参考に(多分、このカテゴリー記事の前にあると思う)。

051818a.jpg
↑前回の記事ではボロクソに叩きましたが(だって叩かれるような構造なんだもん)、しかし同時に「愛」も芽生えました。やはり「愛してこそ銃」です。実は、忙しい仕事中も(仕事そっちのけで)常に改良案を考えてはいたのです。結果、完璧とは言えないまでも、スライドストップ軸の負担を1/3程度には軽減させる案を捻り出しました。今後それを実行したいと思います。


051818b.jpg
↑せっかく「バカスカ撃てる9㎜!」と思って買ったのに、数千発でスライドストップ破損のリスクがあり(特に85は)、フレームまで割れる事例があるなんて脅されちゃあ、安心して撃てませんからね。まあ、個体によっては壊れない物もあるのかも知れませんが、精神衛生上好ましくありません。


ってなわけで、次回からスタートします。今日はもう寝ます。(寝るんかい!?)



関連記事