FC2ブログ
2018/03/30

ワルサーPP分解Ⅲ

唐突ですが、FC2のブログ紹介コーナーでは、トップ画像が自動的にサムネイルになるようで、客寄せ効果を狙ってアイキャッチ画像を一番上に(意味もなく)配置してみましたwww 目指せランク入り!(笑)
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では本題(一気に地味な画像に切り替わりw)。前回、鉄砲談義の方でワルサーのハンマー・リバウンドについて説明しましたが、PPのハンマーとストラットはコチラになります↓
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↑ストラットによるリバウンドの仕組みについては鉄砲談義を参照。


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↑これはハンマーに関係する位置図です。Aはハンマーピンの軸、Bはハンマーブロックとの接点、Cは打撃面、Dは銃を落とした場合などの衝撃入力点です。梃子の原理を頭に入れて考えると、この関係では銃を落とした際に D に掛かった(受けた)力が、B部分では増幅される事になります(くるみ割りと同じ理屈)。

加えて、ハンマーブロックには分解の為に抉りが入れてあり、「ブロック」と称するには華奢な形状です。もちろん、常識的な範囲で銃を落とした場合には暴発する事はないのでしょう。しかしテスト的な要領で負荷を増やし続けた場合、限界点は然程高くない気がします。想像ですが、5mくらいの高さからコンクリートに(ハンマーD部分から)落下した場合、ハンマーブロック(及び周辺)が破損、もしくは変形して暴発する予感がします。


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↑これはお馴染みS&WのDAです。Aはハンマー軸、Bはハンマーのブロック位置、Cはファイアリングピン、Dは落下の際に衝撃が入力する点です。先の写真と比較すると分かりますが、A点に対してBCDが近い位置に集中しています。これはつまり、B点に梃の原理が働き難い位置関係と言えます。くるみ割りの理屈が適用されないわけです。加えて、ハンマーブロックは単なる板状の文字通り「ブロック」であり、破損や変形の可能性は限りなく低いでしょう。

鉄砲談義で考察しましたが、ワルサーのDA機構はリボルバーの影響を強く受けていると考えます。上の写真で、ハンマーやシアーの形状をPPと比較すると、基本構造がそっくりなのが分かります(SA時のエンゲージ方法など)。戦後のベレッタやS&W-DAオートなどは、DAコッキングにシアーを用いず、SAコッキングには別個のシアーを設けたりと、リボルバーとの共通点は少ないのです。

個人的見解ですが、リボルバーを参考にDA機構をPPに組み入れたものの、ハンマーブロックはリボルバーと同等の堅牢性を得る事ができなかった・・・と考えます。P38ではハンマーではなく、ファイアリングピンをブロックする方法に改めました。それならば、力関係はリボルバー(上の写真)と等しくなり、梃の原理は働きません。戦後のオートマチックにおける自動安全機構は、殆どがファイアリングピンをブロックする方式を採用しています。

以上の点から、PP(PPK)のチャンバーに装填して携行する場合、セーフティ・レバーは常にONの状態にしてファイアリングピンをセルフロックしておく事を推奨します。セーフティを解除してハンマーブロックのみに頼るのは、些か危険だと思います。P38や戦後のAFPB(オートマチック・ファイアリングピン・ブロック)を採用する銃なら、セーフティ解除で携行しても安心ですけどね。


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↑こちらはP38です。前述のとおり、PP(PPK)にあったハンマーブロックは廃され、代わりにファイアリングピン・ブロック・リフター(A)が備わり、これがコッキングピースと連動します。ハンマーがコックされる、或いはトリガーを引くと、コッキングピースが上昇し、ファイアリングピン・ブロック・リフターを持ち上げます(B)。すると、スライド内部のオートマチック・ファイアリングピン・ブロックも押し上げられ、ファイアリングピンのロックが解除されます。

ちなみに、Cはハンマー・ロワリング・レバーで、セーフティをONにするとレバーが押し下げられ、コッキングピースを突き押してハンマーを落とします。これはPPも同様で、同じパーツがあります。


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↑P38のファイアリングピン・ブロックは、コルト・シリーズ80などと異なり、トリガーではなくコッキングピースと連動しますので、ハンマーがコックされた時点で既に解除されています(先の写真も参照して下さい)。なので、ハンマーをコックしてファイアリングピンを突き押すと前進します(写真右)。

ですが、もし銃を落としてハンマーがスリップダウンしても、ハンマーの落下よりコッキングピースが降下してファイアリングピンをブロックするタイミングの方が早いので、暴発は(理論上)しません。ハンマーブロックを備えるDAリボルバーと同じ理屈です。


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↑これはシリーズ80のファイアリングピン・ロック・プランジャー・レバーです(矢印)。働きはP38のファイアリングピン・ブロック・リフターと同じですが、こちらはトリガーの動きに連動します。なのでハンマーコック時は未だファイアリングピンはブロックされた状態で、トリガーを引いた時点でブロック解除となります。一応、参考までに。


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↑銃談義にて、「ワルサーPPやP38はイナーシャ式ファイアリングピンではない」としましたが、その検証写真(笑)。打撃面を平らな物で押し、ハンマーで打撃した状態にすると、写真のようにファイアリングピン先端がブリーチフェイスから飛び出します。なので、ハンマーがリバウンドしないと都合が悪いのです。


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↑分解できないコッキングピースですが(笑)、その周囲のフレーム切削加工は極めて特徴的です。コッキングピース上下動の範囲のみならず、ハンマーの軸周辺からゴッソリ削り取られています。この開口部からパーツを組み込む必要性などは無いので(ハンマーなどは上から抜くので)、恐らく成形加工する上で必然性があったのだと思います。

この切削加工によってハンマーの軸受け左側が消滅してしまったわけで(笑)、ハンマーピンは左側に大きな「蓋」が形成されています(写真右上)。この蓋は方向性があるので、小さな突起によって位置決めされます↓


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↑ハンマーは除外してありますが、このように収まります。なんとも特徴的ですよね。ベレッタM92FSも、スライドの非常ストッパーの役割で、これと似た形状のパーツがありますが、存在理由は全く異なります。


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↑先にチラと説明したハンマー・ロワリング・レバーが作動する様子です。セーフティをONにすると、セーフティ軸の凸凹によってハンマー・ロワリング・レバーが押し下げられ①、レバー下部の回転②によってコッキングピースが前方に押され③、コッキングピースとのエンゲージを断たれたハンマーが落ちます④。この辺の仕組みはP38も全く同じですね。


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↑ディスコネクターの仕組みです。写真上はトリガー・バーとコッキングピースの連結が成立している状態です。写真下では、スライドが後退すると、レール溝に嵌っていたトリガーバー突起が下方に押し下げられ①、コッキングピースの爪部分の連結が断たれ②、コッキングピースは連動するハンマーブロックのスプリング・テンションによって下方に戻され、独自にハンマーとのエンゲージが可能になるわけです。


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↑PP(PPK)のスライド・ストッパーは手が込んでおり、マガジン・フォロワーやマガジンの形状からして特徴があります。矢印はスライド・ストッパーを押し上げる凸ですが、マガジンにはそれが通る形状がプレスされています。


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↑マガジンの凸が通る凹がフレーム側に切られています。スライド・ストッパーのために、わざわざフレームまで加工している例は稀ですよね。


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↑最終弾を撃ち終わると、フォロワーの凸がストッパーを押し上げ①、ストッパー後部がスライドをホールドします②。ストッパーは外部に露出していないので、リリースするにはマガジンを抜いてスライドを後方に少し引いてストッパーを下げるか、或いは弾薬装填済みのマガジンを入れ、同様にして解除します。


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↑トップ画像が再登場(笑)。姑息なたかひろです。一応、今回でPPの吟味は一段落したので、銃を組み立ててシリコンで拭きました。用心して分解したので傷付けず元通りです。


さて、銃の弄り回しに夢中になっている時、ふと視線を感じで後ろを向くと・・・↓
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↑いつもコイツが冷めた視線で見ています。「猫は宇宙人の遣いで、実は人間を観察している」なんてオカルト話(笑い話?)もあるようですが、俺なんか観察しても何の参考にもならないと宇宙人に報告しとけよ・・・



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2018/03/29

ワルサーのハンマー・リバウンド

このところワルサーPPネタが続きましたが、ハンマーのリバウンド機能を説明するのに、旧サイトでの質問コーナーで同じ説明をしており、この機会に「鉄砲談義」記事として再編集アップしてみます。記事前後や繋ぎの部分など追加&編集していますが、基本的に焼き直し(笑)です。


ワルサーのハンマー・リバウンド機構について。

「ワルサーP38やPPKのハンマーにはリバウンド機構が存在すると言う事だが、一見するとリバウンドしている様子はない。実際はどうなっているのか?存在するとすれば、どうやって作動しているのか?」・・・と、こんな疑問について解説します。

ファイアリングピン・ブロックが備わったオートマチック・ピストルは、その作動の為に、ハンマーはファイアリングピンを打撃後(ストライカー式ではストライカーが打撃後)、ファイアリングピンが少し下がった状態(プライマーに接触しない状態)まで戻る必要があります。つまり、ファイアリングピンが叩きっ放しでプライマーに潜った状態では駄目と言う事です。

その為、ストライカー式では打撃後にストライカー自身が少し後退した位置まで戻るよう、前進位置から数ミリはバネ圧が掛かっていません(グロックなど)。ガバメント・シリーズ80等では、元々イナーシャ式ファイアリングピン(ハンマー・レスト時にはピン先端はブリーチフェイスから飛び出さず、打撃による衝撃慣性で飛び出してプライマーを打撃する)なので問題なし。そしてPP(K)やP38の場合、ハンマーは打撃後に少し戻っているのです(リバウンド)。

ですがDAリボルバーの様に、トリガーを戻すとカチッと戻るポジティブな動作ではなく、プライマーを叩く時だけ完全に前方まで倒れ切り、その後セルフで数ミリ戻るのです。通常、写真などで目にする休止状態(レストポジション)は、リバウンドが完了した位置であり、プライマーを突く瞬間はあれよりも数ミリ余計に倒れていると言う事です。

では、それは具体的に何によって行われているのか?写真で説明します。

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↑先ずは全体像。ハンマーとスプリングテンションの掛かったストラットです。説明にいらない物は付けていません。


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↑リバウンドの様子です。上が休止状態。メインスプリングのテンションがあっても、ハンマーはこの位置で中立します。ハンマーを指で押したり、慣性による勢いがあると、下の写真位置まで倒れます。ここがファイアリングピンを突く位置です。指の力を抜けば、メインスプリングの力で上の位置(中立位置)まで戻るわけです。


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↑ハンマーとストラットの取り付け状態です。何の変哲も無く、写真では分かりませんが、このストラットには特徴があります↓


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↑作動の「要」となる穴無しストラット!ガバメントの様に、ピンでハンマーに固定されていません。Aの窪みにハンマーの小ピンが入り込んで(乗っかって)いるだけです。ではBの切り欠きは何か?


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↑Aがストラット先端が乗るピン、Bがストラットの切り欠きが入り込む角です。この2箇所の支点が、どの様な働きをするか?


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↑先ず、右の中立状態を御覧下さい。スプリングテンションはAのピンを押し上げ、ハンマーに左回転の力を加えますが、ハンマーピンを支点に対向したBの切り欠きによって、それ以上の回転は妨げられます。結果、ハンマーはこの位置で中立(バランス)します。つまり、ストラット側から幾ら押し上げても、ハンマーはこれより左には回転しないと言う事です。

しかしハンマー自体に慣性があった場合(フルコック位置からの落下)、或いは外力によってハンマーを押した場合など、左図の状態になります。即ち・・・

ハンマーが更に左に倒れ込むと、ストラットとハンマーのB角(矢印D)がストラットをEの方向に押し、Aの窪みからはハンマーのピンが浮き上がり、ハンマーは自力(慣性)によってプライマーを叩く位置まで倒れるのです。そしてハンマーの慣性が無くなると、メインスプリングのテンションによって、再び右の中立状態に戻る訳です。左図の状態でストラットがハンマーから外れてしまいそうですが、実際は大丈夫です。

言うまでもなく、このリバウンド作動にはブロック効果は一切ありません。指で軽く押せますからね。リバウンドさせた後、その間にファイアリングピン・ブロック(P38)やハンマーブロック(PP&PPK)を挟む事によって暴発防止するわけです。

ただ・・・ワルサーのDAを参考にした戦後のベレッタやS&W-M59系など、ハンマーのリバウンドは採用されていません。これは簡単な話で、要するにコルト・シリーズ80と同様のイナーシャ式ファイアリングピン+ファイリングピン・ブロックを採用した為です。では何故、ワルサーはそうしなかったのか?

これは私の考えですが、オートマチックに初めてDAトリガーを組み込んだワルサーPPは、その機構の大部分をDAリボルバーから移植する形で採用しており、ザックリ表現すると「DAリボルバーのハンマーとトリガー間を、長いトリガーバーで繋げた構造」と言っても過言ではありません。

DAリボルバーのハンマー・リバウンド&ハンマーブロック機構も、セーフティOFF状態でファイアリングピンを打撃しない安全策として同様に採用したのだと思います。後のP38ではファイアリングピンをブロックする方式に改められましたが、ハンマーリバウンドは名残として引き継がれたと。なので、PPもP38もイナーシャ式ファイアリングピンではありません。

「どちらが優れている?」と言う事はないでしょうが、耐久性と確実な作動性の点では、構造が複雑なリバウンド・ハンマーは少し不利かな?ですが、打撃に余計な力を食われるイナーシャ式も不発の点では少し不利です。何れにしても「少し」です(笑)。両者、長年の信頼性があるので、良し悪しは決め兼ねます。


そんな長い歴史のあるハンマー式DAオートも、最近はストライカーに喰われ気味です(笑)。個人的にはハンマー式が好きなんですけどね。やっぱハンマーの打撃には「殺る気」を感じますよ。人間のパーツで例えれば外性器です。ストライカーは内性器・・・つまり女々しい!やっぱ武器と言えばマムコよりティムポですよ。


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2018/03/28

ワルサーPP分解Ⅱ

前回の続きですが、写真の編集に時間が掛かってしまい、また次回に続くと思います。こんな時は間に違うネタを入れた方がいいのかもしれませんが、いつまでも銃をバラバラにしておくのも忍びないですからね。頑張って行きましょう。

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↑ハンマーを分解するには、先ずメインスプリング・プラグを外します。ピンは圧入されていないので、指でプラグを強く押した状態で爪楊枝でピンを突くと抜けます。プラグが外れると、中からメインスプリングが抜き出せます。ストラットは下からは抜けないので放置。


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↑メインスプリングのテンションが抜けると、なんか凄い形状のハンマー・ピンが外れ・・・


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↑ハンマーやハンマー・リリース、そしてストラットが分解できます。


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↑このポッチはハンマー・ブロックにテンションを与えるスプリングのプラグ。これを分解するには窪み部分を爪楊枝で突き押し、横にズラすとプラグが外れ、スプリングが抜き出せます。(爪楊枝が大活躍ですw)


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↑これがPP(PPK)独自のハンマーブロックです。白点線部分が大きく抉られていますが、これは先程のプラグを横にズラして分解するための「逃がし」です。この抉りがあるので、「ブロック」と言うには少し脆弱なパーツになっています(←ココ伏線w)。


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↑さて、分解を続けたいところですが・・・このコッキング・ピースはリベット圧入によって固定されているので分解できません。リベットはコッキング・ピース側に圧入・固定され、フレーム側(米矢印)で可動します。したがって、摩耗によって減るのはフレーム側となり、この辺どうも合理的とは言い難いです。ここは私がPP(PPK)で気に入らない点ですね。



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↑では、ハンマーブロックの作動を説明します。トリガーを引くとトリガー・バーが前進し①、コッキング・ピースが持ち上げられ②、コッキング・ピースに接したハンマーブロックが上昇する③。写真上は作動前なので、上下で比較してみてください。


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↑ハンマー・ブロックとハンマーの関係です。赤円部分にてハンマーの前進をブロックし、上昇すると(写真右)ハンマーの窪みに入るのでハンマーはファイアリングピンを打撃可能になります。


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↑フレームに組んだ状態で作動させると、①の部分がハンマーの前進をブロックしています。コッキング・ピースが作動してハンマー・ブロックが上昇すると②ハンマーは前進可能になります。ハンマーは写真中の状態で中立するようになっていますが(リバウンド機構。次回詳しく説明します)、ハンマーダウンの慣性で更に前進し③ファイアリングピンを打撃します。


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↑コッキング・ピースがハンマー・ブロックを押し上げる様子です。矢印部分が接点で、レスト状態では御覧のように接していません。トリガーを半分ほど引く、或いはハンマーを半分ほど起こすと接触し(写真中)、トリガーを引く、或いはハンマーを完全にコックするとブロック解除となります(写真下)。

細かい事ですが、ハンマー・ブロックはハンマーをコックした時点で既に解除されています。この点はP38のファイアリングピン・ブロックの解除時期も同様で、コルト・シリーズ80のAFPB解除時期とは異なるわけです。


ちょっと中途半端になりましたが、今日はお客さんが来るのでここまで(笑)。次回に続きます。


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↑次回はP38とリボルバーもゲストに迎えて徹子の部屋。壁紙は泪橋。


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↑最近出番が無いぬ!「ぬ」の特集はどうなったんぬ!?



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2018/03/26

ワルサーPP分解

んでは謹んでPPを分解、吟味します。

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↑PPやPPKがトリガーガードを引き下げてスライドを分解するのはご存知と思いますが、その際に「下げたトリガーガードは横にズラしてフレームに引っ掛けておく」と一般に言われています。まあ、普通はそれでも良いのですが、例えば新品のコレクターアイテム的な銃で「ガンブルーに傷をつけたくない」ならば、それは厳禁です。何故ならば、トリガーガードには強いスプリング・テンションが掛かっており、なおかつエッジが鋭いので、それをフレームに引っ掛けてホールドすると、写真の矢印部分に間違いなく傷が入ります。

中古のPPやPPKは高確率でここに線状の傷があります。この個体は新品なので未だ傷はありません。恐らく、工場での組み立て時や試射&掃除の際は「トリガーガード引っ掛け行為」は御法度だと思います。そう言えば、日本ではウン十万円の真鍮製モデルガンがあるようですが、それらも気を付けたほうが良いと思います。モデルガンのスプリング・テンションは弱いかも知れませんが、真鍮は柔らかいですからね。

私は個人的に、あまり神経質な考え方は好きじゃありませんが(適当な性格w)、わざわざ銃を傷付けるのは不本意ですから、引っ掛け方法は不採用です。既に傷がある個体やステンレス・モデルなら気にしないでしょうけどね。注文をつけるとすれば、矢印部分に小さな鍔(出っ張りの縁)を付けてくれたら、傷が入ってもトリガーガードを戻せば見えなくなるので良かったのに。規則に従順なドイツ人には通用しない注文ですかね?www


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↑そんなわけで、お馴染みの割り箸が登場です。危険なエッジが外に出る直前でホールドするのがミソです。これで傷の心配はありません。この銃のトリガーガードは、後退したスライドを停止させるストッパーの役割を持つので、衝撃で降下しないように強いスプリング・テンションが掛かっています。


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↑トリガーガードを下げた位置に固定したら、スライドを完全後退させて後部を持ち上げてレールから外します。リコイル・スプリングのテンションも強力なので、ガッチリ確実に後退させてモタモタせずに速やかに持ち上げ、その後はあまり持ち上げすぎる事なく(スライドが斜めになっているので、バレルに擦り傷が入る)、余計な角度を付けずに前方に抜き取ります。

何で小煩く注意するかと言うと・・・↓


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↑レールの矢印部分は鋭いエッジになっており、レールを出し入れする際に躊躇して「あれ~?上手く外れない(入らない)なぁ~?」などとガチガチやると・・・↓


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↑フレームの爪楊枝で指した部分が傷だらけになるのです。やはり中古の銃では傷がある物が多いです。この部分は斜めに傾斜しており、普通の銃より目立つんですよね。コレクター泣かせのトラップが多いですよPP(PPK)!


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↑これはトリビアネタ(死語?w)ですが、スライドを停止させるこの部分にはバッファー機能が持たせてあります。


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↑御覧のようにストッパー部分(トリガーガード)はフレームとの間にクリアランスが設けてあり、トリガーガード自体がスプリング(板ばね)となって、隙間分で緩衝されるのです。試しに棒で突き押してみましたが、10㎏くらいの力を掛けると隙間が無くなります。

また、スライドと衝突する部分には若干の角度が付けられており、衝撃で下方に弾き出されないように考慮されています。もしそんな事が起こったら危ないですからね。個人的には、ポジティブにトリガーガードをロックする機能があっても良いくらいだと思います。でもまあ、実際にそんな事例は無いようなので、これで大丈夫なのでしょう。


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↑スプリング作用を果たしたトリガーガードは、最終的にフレームの赤円部分に当たって停止します。四角い跡が残っていますね。


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↑こちらはスライド側で、ここにも跡が残っています。トリガーガードの突起はスライドとフレームの間に入ってサンドイッチになる感じです。その時に、クリアランスとスプリング作用で緩衝機能を果たすと。


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↑スライド内部を分解します。先ずはファイアリングピンを爪楊枝などで目一杯突き押します ① 。ピンがセーフティ軸を抜けたら、飛び出したピン先端を摘まんで固定します ② 。


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↑ピンとセーフティ軸の間に爪楊枝を差し込んで、ピンが戻らないようにします。これでセーフティ軸がフリーになります。つまりファイアリングピンはセーフティのストッパーになっているわけ。セーフティ軸はスライド右サイドに貫通していませんから、内部にドライバーなどを引っ掛けて外側に押し出します。


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↑セーフティが抜けると、ファイアリングピンやスプリングが抜き出せます。セーフティを抜くとエキストラクターのプランジャーが飛び出しますが(写真でちょっと見えてる)、これらはエキストラクター側から抜き出すので、今は放置します。


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↑セーフティを外してスプリング・テンションが抜けると、エキストラクターは簡単に抜き出せます ① 。するとプランジャーやスプリングも抜けます ② 。組み立ての際は、先ずセーフティ(&ファイアリングピン)を組み込んでから、写真のプランジャーとスプリングを挿入し、最後にエキストラクターをパチンと嵌め込みます。


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↑ローディング・インジケーターは後方に引っ張りつつ、先端を上に持ち上げて外します。


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↑インジケーターは前後運動と上下運動をしますので、上下運動時のテンションは矢印部分が担っています。


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↑飛び出した部分(矢印)がインジケーターです。未装填では、このようにピンが降下しているので、先端は空のチャンバー内に潜って動くことはありません。


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↑弾薬が送り込まれる際、ブリーチフェイスを滑りながら上がってくるので(いわゆる「コントロールド・フィーディング」)、インジケーター・ピンの先端に当たります。ピンは上方に可動するので、写真の状態で弾薬と共に上昇します。

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↑弾薬はピンを押し上げながら定位置に収まります。弾薬がチャンバーに装填されて閉鎖される際、ピン先端はチャンバー上部の縁に当たって後退します(矢印)。するとスライド後部に突き出して、射手に装填を知らせるわけです。


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↑セーフティとファイアリングピンの関係。写真はセーフティOFFの状態で、ハンマーはセーフティ軸の凹部分に収まる感じでファイリングピンを叩きます。


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↑前述のとおり、ハンマーがピンを打撃する際は、セーフティ軸の凹に潜り込みます(写真左)。セーフティをONにするとハンマーは自動的にリリース(デコック)されますが、同時に軸の凹部分が上を向き、ハンマーの前進は軸によってブロックされ、ファイアリングピンは打撃されません(写真右)。

この際、セーフティ軸によるハンマーのブロックのほかに、ファイアリングピン自体もセーフティ軸によってロックされます↓


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↑ファイアリングピン右側に突き出した突起(矢印)が、セーフティ軸に噛んでロックされるのです。


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↑軸内部の穴は楕円とスリットが組み合わされた空間で、セーフティOFFではファイアリングピンの突起は干渉せず、前後に動いて打撃可能ですが(写真左)、セーフティONではスリットがファイアリングピンの突起をブロックするので打撃不可になります(写真右)。

つまり、セーフティをONにしてハンマーがデコックされる際、セーフティ軸によるハンマーのブロックと、軸内部によるファイアリングピンのブロックと、2重の機能によって暴発を防いでいるのです。もちろん、そのままセーフティONの状態にすれば、銃を落としたりの事故でも暴発は防げます。セーフティを解除すれば2重のロックは解除されるので、そのままトリガーを引けばDA機能で発射できます。

では、セーフティONでハンマーをデコックした後、セーフティをOFFにした場合はどうか?セーフティ軸による2重のロックは解除されるので、もし銃を落としてハンマーに衝撃が加われば、それは通常射撃時と同様にファイアリングピンを打撃し、暴発は免れません。

P38の場合、コッキングピースと連動するファイアリングピン・ブロックが存在しますから、ハンマーがデコック(レスト)された状態ならファイアリングピンは自動的にロックされています。なのでセーフティOFFの状態で銃を落としても(理論上)暴発は防げます。しかしPP(PPK)にはコッキングピースと連動するファイリングピン・ブロックは存在しないのです。

では、どうしているのでしょう?

次回はその辺(フレーム側)を垂れ述べたいと思います。尚、コメント欄でのネタバレ行為は慎んでくださいwww マニアの皆さんは既にご存知かもしれませんが、本編を楽しみに見てくれる方々も多いので。

・・・てゆかコッキングピースに連動するハンマーブロックがフレーム側に存在するんですけどね(おい!)。このレベルの話でガタガタ言うのもアレなので、セルフ・ネタバレです(笑)。では、ハードルを少し上げて、どうしてPPのハンマーブロックがP38ではファイアリングピン・ブロックに置き換わったのか?戦後P38を参考にした銃は多いが、PPのハンマーブロックは一代限りだったのは何故か?その辺を考察したいと思います。

つづく


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2018/03/25

ワルサーPPを吟味

昨日に引き続き、ワルサーPPのアウトラインを吟味します。

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ドイツ物語(笑)。マウザーP38(1943年製)はナチス時代、PP(1966年製)は西ドイツ、メルケル200(1964年製)は東ドイツです。画像は1280ピクセルあるので、別ウィンドウで開いてみてください。


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↑ちびっこ集合!以前、質草に預かったベレッタM81とブローニングM1910は返してしまったので残念!手持ちの銃を並べてみました。PPは「ちびっこ」と言うには大きいですよね。P08やP38等よりは間違いなく小さいのですが。

それにしても、PPを同年代の銃と比較すると、トリガーのダブルアクションやデコッキング機能、チャンバーに装填した状態での安全性確保など、技術レベルが桁違いである事に改めて気付きます。右下のVz24(チェコ)は、ロータリーバレルのショートリコイルを採用しているので、革新的と言う意味ではPPに並びますが・・・残念ながら完成度がイマイチで、結果的に失敗しています。


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↑握った感じをベレッタM81と比較してみました(両写真はスケールが異なるので、手と銃の関係のみ比較ください)。ベレッタはトリガーが遠く、ダブルカラム・マガジンの太いグリップによって、トリガーに指が掛かり難いです。PPは手の大きくない(日本人平均)私でもトリガーにピッタリ指が届きます(理想的なグリップをした上で)。


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↑P38やS&W-M59では超絶やり難いスライド上のセーフティ操作も、PPなら楽勝です。


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↑ビアンキの#19(PP用)に入れてみました。モダンなサムブレイク・ホルスターですが、戦前に設計されたPPが違和感なく収まります。メカもスタイルも半世紀先を行っていますね!(褒め過ぎ?)


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↑このホルスターはクリップ固定で、ピッタリ合った厚みのあるベルトが必要になります。でも、出先で簡単に装着できるので、砂漠で使用する私には助かりますね(往復の道中では勿論付けませんからw)。砂漠は銃を持った他の人が沢山いるので、身に着けたほうが良いのです。

そんなPP専用ホルスターですが、ブルーが剥げるので使う事はないでしょう(笑)。これだから奇麗な銃はイマイチ好きじゃないんですよ(なら買うな!)。コイツは衝動買いでしたが、本当は少しヤレてる銃の方が私向きなのです。頻繁に撃ったり分解したりしますからね~


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↑これもPP専用?・・・否!これはマカロフのホルスターです(1989年 旧ソ連製)。実は以前からマカロフを探しているんですよね。先走りでホルスターを買ってしまいました。


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↑マカロフはPPを参考に作られたので、ご覧のようにPPもピッタリ収まります(先の写真は収まった状態)。このホルスターは確かワルシャワ・パクトの国でPP(コピー品含む)用としても使っていた筈です。なので、写真の組み合わせは間違いとも言えませんよ。

でもまあ、早くマカロフPM欲しいですけどね。昔は結構見かけたのですが(安かった)、何時頃からかパッタリ見なくなったと言う良くあるパターン。こうなるとプレミアが付いて高いんですよね(笑)。早く買っときゃよかった・・・


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↑先に「半世紀先を行くメカ」と褒めましたが、さすがにDAプルは「試行錯誤中」って感じで、重く、粘っこいです。秤の数値は7㎏ですが、安物の秤なので数値は参考までに。月刊Gのレポートでは6㎏前後でしたね。以下、他の銃と比較しますので、数値ではなく差に注目してください。


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↑先ずは後継とも言えるP38ですが、時代が同じなので機能も特に改良されておらず、やはり粘っこく重いです。例えばS&Wリボルバーのように、引き絞る途中で力を加減するなんて芸当は無理です。ガク引き覚悟で一気に引き切るしかありません。まあ、時間的余裕があるなら、ハンマーを指でコックすれば良いわけで。DAは緊急時のオマケみたいな感じかな。


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↑これはS&W-M59です。DA機構はワルサーを参考にしていますが、数十年も後発なので研究改良されています。トリガー・バーは左右両方からハンマーを直接引き起こすので剛性が高く、ワルサーのような粘着きが無く「シャッキリ」した感じで引けます。数値は1.5kg軽いですが、先の理由で数値以上に軽く感じます。

ちなみに、ベレッタM81系やM92はワルサーと同じ片持ち式のトリガーバーですが、M59と同様ハンマーを直接引き起こすタイプで、なおかつトリガーバーの剛性を高めているので粘り気はありません。もっと後発のSIG-P230などは、ハンマーのレストポジションやスプリング・テンションから根本的に見直され、シャッキリした感じの上に数値(プル)もずっと軽いです。PPが半世紀先を行っていたとは言え、他社だって指をくわえて見ていたわけではありませんからね。


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↑これはコルト旧DAリボルバー(Dフレーム)です。あまり評判の良くないコルトDAリボルバーのプルですが、それでも先のオートマチックより断然軽いです。やはり、80年代のDAオートは「頑張ってもこんなモン」ですね。最近はストライカー式が主流になり、もはやワルサー式のDAも旧式となった感があります。

でもねぇ~・・・最近のストライカー式DAO(或いはSA)は、何か違う気がするんですよね。もし、「チャンバーに装填して枕の下に準備しておけ」と言われたら、私はストライカーよりもワルサー式DAを選びますね。1911のコック&ロックも同様ですが、いくら安全でもチャンバーに装填してフルコックしておく気にはなれません。グロックはセーフアクションですが、それでも嫌かな?以前、倉庫番をしていた時は、グロック22のチャンバーに装填して常備していましたけど、なんか嫌でしたね(笑)。

脱線しましたが、次回から分解に入りたいと思います。


つづく



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2018/03/24

ワルサーPP来る

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↑本日無事にワルサーPP(9㎜クルツ)をピックアップしました。1966年製の輸出仕様ですが、インポートマークはありません。一応「新品」と言う事でしたが、クリーニング・ロッドが紛失していますね。箱も経年劣化でヤレています。

予備マガジンが一個付きますが、それはフィンガーレスト無しです。ボール紙の箱が60年代っぽいですね。表面のワニ革風(?)のテクスチャーなど最高にレトロちっくです(笑)。この後は茶→黒とモダンな箱になり、説明書も70年代に一新します。

新品と言う事で値段は結構ハリましたが、今月は税金の払い戻しが来たので奮発です。独身はガッツリ税金を取られるので、結構戻ってくるのですよ。今年も頑張って労働しよう・・・


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↑日本ではPPKの方が人気なのでしょうが、ひねくれ者の私は断然PPです。リコイル・スプリングをバレルに巻いた細いスタイルなので、スライドが短いとスマートさが薄まってしまう気がするんですよね。PPの方がグリップとスライド長の均整がとれていると感じます。でもまあ、いつかPPKも欲しいですね(笑)。今度買うなら戦中モデルかな?高いんですよね~


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↑バレルがムケた姿も凛々しい!戦後のワルサーは御覧のように黒々とした分厚いブルーイングが特徴です。また、ヨーロッパの銃は材質の関係からか、茶系の色合いも所々あるんですよね(錆ではなく)。この個体は殆ど真っ黒ですが、部分的に光の加減で茶色が出ます。


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↑おお!バレルに擦り跡一つない新品!撃つの勿体ないけど・・・撃っちゃうよ~!


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↑1966年モデル(60年代)ではこの部分にメイドイン・ウェスト・ジャーマニーの印が押されます。70年代辺りからはスライド左面にスタンプされます。マガジンキャッチ上のスライドにある小さな印はニトロプルーフで、戦中モデルはこの部分に Mod PP の印があります。


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↑トリガー後ろのフレーム上に半月状のエンボスがありますが、これはマガジンキャッチの反対側です。ボタンを押せば、ここが飛び出します。分解するにはトリガーガードを外す必要がありますが、今後メカの解説をするにあたって、そこまで分解するか悩んでいます(笑)。新品なので、あまりピンを抜いたりしたくありません。う~ん・・・


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↑スライド後部からフレームにかけての緩斜面が素敵!P38には無い優雅さです。フレームのバックストラップとグリップのカーブも絶妙で、握った時のフィット感は抜群!この点も、私がPPKよりPPが好きな理由の一つです。PPKはP38のように後部がグリップで囲まれており、P38よりも角ばっているのでゴツゴツした握り心地なんですよね。


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↑先の写真で握り心地について褒めましたが、ここはNGです。戦中モデルも含め、グリップ・フレーム前面の角を少し落として欲しかったですね。ここの角がゴリゴリ来ます(笑)。肉厚は十分あるので、角を落としても強度に影響はない筈です。全体に握り心地が良いだけに、ここは勿体ない。


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↑グリップ・フレーム底部に丸い部分がありますが、これはメイン・スプリングのプラグです。ここにランヤード・リングが付く仕様もあります。22口径はここにクロウ式のマグキャッチが付きますが、戦前の極初期モデルもクロウ式のボトム・キャッチなんですよ。セーフティが90度下がるやつですね。余談ですが、銃砲店にはソレもありました!お値段・・・4千ドル(笑)。



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↑バレルにはプルーフ印の他に、66(年式)とウルム・マークがあります。小振りなオーバルのエジェクション・ポートが可愛いですね。エキストラクターの取り付け隙間など、ドイツ製らしく随所がカッチリ・ピッチリしています。


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↑アムトマーク・・・ならぬ、鷲のニトロ・プルーフ印。


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↑PPの醍醐味である、ツルンとしたスライド前方下部。フレーム先端のアールと、スライド下部のアール(線の長さ)が一致しているのがポイントです。PPKより均整がとれて見える(個人的に)理由は、ここだと思います。トリガーガード付け根から、段々に丸くなるようで面白い!


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↑スライド上には立派なリブがあり、反射除けの波状のテクスチャーがあります。フロントサイトは60年代まで小振りでした(後述)。


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↑私が知る限り、1968年までは写真の小振りなサイト(フロント含む)でした。1969年に台形型の大きなリアサイトとなり、フロントも大型化しました。フロントには白ドット、リアには白いラインが入って照準を助けています。実用性はアップしましたが、個人的には写真のシンプルな小型サイトが好きかな。


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↑DAトリガーなので、P38では私の手では遠かったトリガーですが、PPならピッタリ決まります(ドイツ人は「近過ぎる」と感じるでしょうね)。マガジンのフィンガー・サポートもピッタリです。ニギニギして飽きないピストルですね。あまりニギニギしているとブルーが薄くなるので要注意ですが(笑)。程度の良い銃は、このような葛藤があるので痛し痒しです。


さて、今後は分解して内部構造を吟味しますが、ワルサーPP(PPK)はシアーがリベット圧入で分解できなかったり、フィールド・ストリッピングでフレームに傷を入れるリスクがあったりと、トラップが多いんですよ。気合を入れて行きましょう!

つづく

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2018/03/22

バレルが抜けてこないか試し撃ち

(2016年旧記事再編集)

先日、ルガー22オートやS&Wリボルバーのバレル交換を行ったのですが、「撃ってるうちに緩んで抜けた・・・」などと言う事がないか試射してきました。確か、古い月刊Gの記事に、そんな出来事があったはず(エージェントだったか?バレルが90度回ってしまった)。

そんなわけで、砂漠にテスト射撃に行ったのですが・・・いつものように朝のフリーウェイを快走していると、車の後方から「チリチリ・・・」と、妙な音が聞こえ始めました。「??」と思いつつも走っていると、横を走る車が「しむら~!後ろ後ろ~!」みたいな事を、ゼスチャーを含めて教えてくれました。「なんや!?何が起こっとんのや!わったふぁっくめ~ん!」

路肩をゆっくり走りつつ、次の出口で降りて調べると・・・
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↑・・・エキパイがローライダー状態ですwww ハンガーのゴムが切れたんですね。


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↑幸い、途中のフレキシブル部分から曲がっていただけなので、持ち合わせの針金でハンガーを作って応急処置しました。教えてくれた人に感謝ですね。音が小さかったので、そのまま走り続けるところでした。


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↑右の2丁、ルガー22とS&Wコンバットマスターピースが、今回バレル交換した銃です。


↓おーっと!ここで唐突にカール・クックが乱入!パニック・イン・砂漠。
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「みんな~!ホリー警部を呼ぶのよ~!」


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↑ホリー警部のコンバット・マスターピースによって、カール・クック死亡・・・

・・・はい、御清聴ありがとうございました。

コンバット・マスターピースも全く問題なし!ターゲットは25ヤードでのグルーピング・チェックですが(鉄的の横に立てたら破片で傷だらけになったw)、サイトを少し調整すればバッチリですね。100発くらい撃ちましたが、バレルが緩む事はありませんでした。ただ、やはりシリンダーギャップが少し狭かったようで、汚れによるシリンダーの回転抵抗が生じましたね。帰ったらヤスリで少し削ってやりましょう。

つーか、しょうもない茶番劇を入れていたら、ルガー22オートの写真撮り忘れました。結果だけ報告すると、ルガーのバレルも緩むことなく(小さな22LRなので緩む事など滅多にないのです)バッチリでした。サイトもドンピシャ!


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↑助六ターイム!ぶるぁぁぁぁ!!!!

ウィンチェスターM1897(32インチ・フルチョーク)にて、以前作った1-1/8オンスのショットシェルでの遠射テストも行いましたが、狙点とリードさえ掴めば(1-1/8オンスは勿論)24グラム装弾でもビンビン当たりました。この銃は撃ち易くて良く当たりますね!ベレッタSO5より当たるかも?(笑)

いや~、万事上手く行ってご機嫌です!何か一つくらい失敗するかな?と思っていましたが、朝のエキパイ・ローライダー事件が厄落としになったようです(笑)。


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↑はらへった~!片道3時間かかりますからね。昼に助六タイムをとってから更に遊んで、帰還するのは6時過ぎです。そんなわけで、近所の吉野家でアンガス・ステーキ丼を買って済ませました。赤ワインに合う!壁紙は・・・ぐぬぬ・・・やるな総務省!


おまけ!着せ替えグリップ
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↑ホリー警部仕様を目指して、ターゲット・グリップ(ストック)を取り付けたコンバット・マスターピースですが(写真右)、今はスタンダードになっています(写真左)。

正直、個人的にはこっち(左)の方が好みなんですよね。ターゲット・グリップは、私の手には大き過ぎてシックリ来ません。ニギニギして飽きないのは、細いスタンダードのスクウェア・バットですね。まあ、また気が変わるかもしれません(笑)。こうして、たまにグリップを換えて新鮮な気分に浸るのも、愉しみの一つですから。

(2018年現在の声)
現在はオーバーサイズになってます(笑)。銃ヲタの無限ループ!



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↑グリップいろいろ。左は旧型のダイヤモンド・インサート・タイプ(グリップ・スクリュウを囲う形でダイヤがある)で、1968年までの物です。それ以降はダイヤが無くなり、写真中のタイプになります。この点はスタンダードもターゲットも同じです。そして1982年にターゲット・グリップにはスピードローダー用の切り欠きが設けられました。これが右のM586に付いているグリップです。それまでのターゲット・グリップでも、スピード・ローダーの使用は不可能ではありませんが、シリンダーを回しながら弾薬を落とし込む必要があり、困難極まりないです。


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↑上はダイヤモンド・インサートの入った1968年以前。下はスピード・ローダー・カットが入った1982年からの。この間に、ダイヤモンド無し、スピード・ローダー・カット無しが存在しますが、私は持っていません。

この手の旧型木製グリップは、現在高騰しつつあります。上の写真のダイヤモンド・インサート・ターゲットなど、イーベイで100ドル以上しますよ。驚いたのがNフレーム用のダイヤモンド・インサート・グリップで、数百ドルで取引されています。競りも激しいので、きっと需要が多いんでしょうね。

恐らく、現行型のグリップがあまりにも格好悪・・・げふんげふん、嫌、なんでもありません。


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↑自作の競技用グリップ(笑)。まあ、これはこれで貴重なので保存しましょう。




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2018/03/21

バレル交換職人の朝は早い

・・・嫌、朝は遅いですけどね。寝坊してもバレル交換は可能!

(2016年旧記事再編集)
今回は、「過去にセンターファイアー競技に使っていたS&W K38ターゲット・マスターピース(6インチバレル)を、ノーマル状態に戻した上でバレルを4インチに交換し、コンバット・マスターピース化するプロジェクト」です(タイトル長杉)。

毎度のセリフですが、バレル交換はリスクが伴うのでガンスミスに任せる事をお勧めします。自分で行う場合は自己責任で。
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↑前回行ったルガーの場合は、バレルを万力に固定してレシーバーを回しましたが、今回はフレームを固定してバレルを回します。ちなみに、古いコルトの円筒バレルの場合、その固定が難しいのでバレルを固定してフレームを回しました。この辺はケースバイケースですが、いずれにせよフレームはホルダーを用いて、全体をガッチリ固定する事が肝心です。

スイングアウト・リボルバーってのは意外とフレームの剛性が低いので、そうしないとフレームが歪んでしまうのです。フレームにはヨークを取り付け、できるだけ剛性を確保します。フレーム側を回す場合は、サイドプレートも付けて行った方が良いです(今回はフレーム側を固定したので外しましたが)。

バレルを回すのは、本来は専用のレンチを用いますが、そんなの持っていない私は、小型万力で板を挟んで締め上げ、それを回す方法をとりました。ネジ部分は予め工業用ヒーターで100℃以上に熱しておきます。


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↑ふう・・・やっと外れた。さすがに22口径のルガーのようには行きませんでしたね。


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↑傷付いてないな・・・ほっとしました。外したバレルはイーベイで売っても良いのですが(100ドル近くで売れる)、このバレルのフロントサイトは買った時点で既に潰れており(なので格安で買えた)、それを溶接で作り直したカスタム品なので売り物になりませんね。


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↑最近のモデルにはバレルを固定するピンは付きませんが、これは4スクリューの古いモデルなので、バレルを回す前にピンを抜く必要があります(ピン・ド・バレル)。エキストラクター・ロッド先端を固定するロッキング・ボルトのピンも交換の為に外しますが、これらのピンは細く、また固く打ち込んであるので大変です。写真の4本は私愛用のピン抜きです。先ず短いのでガツンと叩き、ピンが動いたら長い方で打ち出します。


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↑上でもチラと述べましたが、この銃はトリガーガード・スクリューを有する「4スクリュー・モデル」なのです。1957年以前の、いわゆる「アーリー・ハンドエジェクター」に属します。従って、ヨークカットの部分(写真)にはM○○と言った刻印がありません。つまり、この銃は厳密にはプレM14なのです。1957年以降は「モダン・ハンドエジェクター」と称し、ヨークカット部分にはM○○と刻印され、改良毎にハイフンと番号が打たれます(一例 M14-2 )。

では、この銃は何時頃の何なのか?シリアルを詳しく調べていませんが、戦後から1957年の間に製造された、K-38ターゲット・マスターピース・リボルバーと言う事になります。呼び名が変わっただけで、内容はモダンM14と殆ど同じ。大きな違いは4スクリューで、ダイヤモンド・チェッカー・グリップである事くらいですね。

そうなると、これに4インチ・バレルを組んでコンバット・マスターピース化しても、特に間違いにはなりません。ヨークを開けた時に、「あ、コレ元はターゲット・マスターピースじゃん」と簡単に化けの皮が剥がれる事はないわけです。シリアルを辿れば分かるかな?まあ、別に詐欺るつもりはないですけど・・・(笑)


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↑イーベイでゲットした新品のM15バレル!176ドルでした。予算をちょっとオーバーしましたが、なんたって新品ですからね。ローカルのガンショップなら、奇跡的に在庫していても、もっとボラれます(笑)。イーベイ様・様ですよ。

取り付けは逆順でOKですが、新品バレルの場合、この作業が必須です↓

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↑フォーシング・コーン端を削り、シリンダーとのギャップを適正にします。新品バレルの殆どは、この部分がオーバー・サイズなので、シリンダーが入らない、或いはキツクて回転しないです。写真は撮影のために片手ですが、実際は両手を添えて慎重に少しずつ削ります。


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↑削り過ぎたら一巻の終わりなので(笑)、一擦り毎に確認しながら行います。平らに均等に削るのは難しいですが、慣れれば普通に行えます(練習が必要)。


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↑.003では若干少ないですが、実射によってクリアランスが微妙に増える事もあるので、100発くらい撃ってから、もう一度様子を見る事にします。ここが広過ぎるとガスが多く噴き出して危険であり、狭過ぎると汚れでシリンダーの回転が鈍くなります。


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↑ちなみに、357マグナムのM586は.009を受け入れた淫乱娘です(それでもギリ規定内だが)。この娘(個体)は、今までかなり遊んでいるので、焼損(笑)によってガバガバになったのです。新品のM586が淫乱娘なわけではありませんので誤解なきよう。


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↑フレームはターゲット~もコンバット~も共通と思っていましたが、ナロー・リブのバレルを用いるコンバット~の場合、赤円部分の角が落とされるんですね。自分で削ってブルーイングしました。これでもう、ターゲット~には戻れないわけです(笑)。ちなみに、リブが無いM10などは、もっと削られています。



コンバット・マスターべーション
・・・もとい、マスターピース完成!

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↑いいね~4インチ・コンバット!


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↑グリップはサービス・サイズにしようか迷ったのですが(それも持ってるので)、パニック・イン・スタジアムのホリー警部仕様を目指してオーバー・サイズ(ターゲット・グリップ)にしました。一見するとM19ですが、良く見るとM15ってのがマニアックで良いね。更にコアな私の場合、プレM15のK38コンバット・マスターピースと言う点に陶酔します。4スクリューに、ダイアモンド・チェッカー・グリップですからね。(ドヤ顔)


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↑トリガーも新調したのですが、本来はワイドなのかな?コンバットにワイドは似合わないので、個人的な趣味でナローにしました。ハンマー・スパーも同様です。


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↑テーパード・バレルにナロー・リブがシビレル!ハイウェイ・パトロールマンのKフレーム版みたいだ!モダン・ハンドエジェクターのM15になると、セミ・ワイド・リブになるんですよね。個人的にはナローが良いな。軽いし。


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↑リブ3種類。上からナロー、セミ・ワイド、ワイドです。一番下の交換済みバレルは、フロント・サイトを溶接補修した物なので、(サイトは)オリジナルでありません。


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↑M586との比較。個人的に、M19やM66はマグナム・リボルバーとしては欠陥と考えています。「マグナム弾ばかり撃つと、バレルに亀裂が入ったり、フレームにインサートされた部品が緩むので程々にして下さい」なんて、そんなマグナム・リボルバーは許せませんよ。この点では当時のコルトやスターム・ルガーの方が良心的ですね。それを承知していたから、S&WもLフレームを新設計したわけで。

そんな理由から、私的に38スペシャルのコンバット・リボルバーはKフレームが最良であり、357マグナムならLフレームが最良と考えます。まあ、コレクションとしては別ですけどね。カウンターボア・シリンダーのM19やM66を探しているんだけど、なかなか良いのが見つからなくて・・・


オマケ!
ザ・ハンドエジェクターズ!(しかし今回の主役は欠席w)
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↑スキなんだもの♪


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↑リボルバー用リローディング・イクィップメントあれこれ。

①→サファリランド製のスピードローダー(Lフレーム用)で、シリンダーに差し込んで、外周を押すとリリースされます(真ん中のボタン的な部分は、弾薬をローダーにセットする際に押す)。

②→同じくサファリランド製で、これも外周を押すタイプ。

③→HKS製スピードローダー(Lフレーム用)で、シリンダーに差し込んで、真ん中のアルミ部分を右に少し回すとリリースされます。

④→同じくHKS製で、これはKフレーム用なので少し小さいです。

⑤→Nフレーム8連発用のフルムーン・クリップ。薄い鉄板に弾薬が嵌まっているだけなので、落としたり力を加えると簡単に曲がってしまいます。クリップが少しでも曲がるとシリンダーが閉じなくなるので、致命的な問題と言えます。45ACPの6連も含め、これらは競技用と考えるべきですね。本来、実戦で用いられたM1917リボルバー用のクリップは、3発だけ束にしたハーフムーンでした。これも曲がれば同じ事ですが、3発+3発に分ける事で、フルムーンよりは変形のリスクが少ないです。

⑥→6発づつ2組になった弾薬パウチで、ホックを外すとパウチが逆さになり、弾薬を素早く取り出せます。左手でシリンダーを開けた銃を持ち、右手でパウチから弾薬を取り出し、銃に装填する感じです。慣れればスピードローダーに次ぐ素早いリロードが可能です。シングル・スタック自動拳銃のマグ・パウチと同じ厚みなので、コンシールド・キャリーには最適・・・つーかコレしかありません。スピードローダの場合、奥の専用ホルダーを見ても分かる通り、コンシールドには全く不向きです。

⑦→壁紙は青春おでん。秋かわいいよ!かわいいよ秋!!




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2018/03/19

スタームルガーのバレル交換

(2016年旧記事再編集)

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↑ずいぶん昔に購入したルガー・マークⅠ(この名称については後述します)ですが、現在付いている6インチのバレルを、4.75インチに交換するプロジェクトをスタートしました(大袈裟w)。

ところで、現在はマークⅡならば良く見かけますがマークⅠは希少です。大きな違いはボルト・ストップの有無で、マークⅠには最終弾発射後の自動的なボルト・ストップが無く、ボルトをホールド・オープンするには、ボルトを引いた状態で、セーフティをONにする事によって行います。マークⅡにはボルト・ストッパーが装備され、例えば1911などと同じ操作法になります。

前置きが長くなりましたが、個人的にコルト・ウッズマンは6インチ・バレルが最も美しいスタイルと思うのですが、ルガー・マークⅠⅡは4.75インチ・バレルが似合うと思うのですよ。元々が貧乏臭いスタイル(失礼)なので長いバレルが似合わず、短い方がシックリ来ると。

写真の銃はラピッド・ファイア競技の練習用として買ったので6インチは丁度良かったのですが、現在その役目は終えたので、コレクションとして4.75インチ化しようと思い立ったわけ。ちなみに、バレルにシリアル番号は無く、リア・サイトも共通なのでバレル交換をしても値打ちは下がりません。


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↑んで、長年探していた程度極上の中古4.75インチ・バレルをイーベイで落札(送料含めて50ドル)。バレルの着脱は素人には難しいので傷だらけの物も多いのですが、これは大丈夫そうですね。まあ、銃本体の程度が中の下なので(笑)、あまり気にしてはいませんけどね。


以下は交換の様子ですが、作業は難しくリスクも伴います。バレル交換は信頼できるガンスミスに依頼する事をお勧めします。
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↑先ずは工業用のヒートガンで30分くらい炙ります。万力にはV字のアルミを当て、更にボール紙を挟んで傷を付けないよう注意。フロントサイト・ベースを回り止めとしますが、凄い力が加わるので万力もガンガンに締めます。この点、寸胴のブル・バレルは簡単なのですが、テーパード・バレルは神経を遣います。


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↑200℃くらいまで熱し、一気にトルクを掛けると・・・回りました。写真では撮影のために片手ですが、実際は両手で踏ん張っています。ライフル銃などは専用のレンチを掛けないと無理ですね。締め付けトルクの桁が違います。これは22LRなので楽なのです。


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↑(魔法陣)グルグル・・・


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↑(オリンポスの)ポロン・・・

・・・ボケ以前にネタが古杉ですね。


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↑・・・完了。バレルに傷を付ける事もなく、先ずは一安心です。



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↑まんま水道管ですね(笑)。


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↑バレル側。一応、ネジのスタートとストップ位置は決まっているので、次のバレルを入れる際も逆手順で問題ありません。ストップ直前での微調整は必要ですけどね。もし停止位置が大きく異なった場合は、レシーバー前面を削ったり、スペーサーを入れたりの作業が必要になります。上手く行く事を祈りましょう。


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↑並べると長さの違いが分かります。サイト・ブレードはピン1本で固定される着脱式ですが、買った方に一式付いていたのでそのまま使います。


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↑速攻で取付完了(写真撮り忘れましたw)。このルガーの場合、バレルは手で回して約45度手前でストップし、そこから締め上げて丁度良いトルクで規定位置に止まります。この時、コンマ数ミリ手前で一旦止め、サイトを覗きながら微調整します。原則的に、行き過ぎて戻すのは厳禁なので(緩み易くなる)、難しい作業です。


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↑・・・と、ここで一つ話題を提供。

冒頭でこの銃を「ルガー・マークⅠ」と記しましたが、バレル交換前にせよ後にせよ、厳密にこの銃はマークⅠではないようです。写真の本は1971年のガンダイジェスト別冊で、これを見ていて気付いたのですが・・・


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↑「ルガー・スタンダード・モデル」とあります。4.75インチ・バレルと6インチ・バレルが選べますが、サイトは非調整のフィクスドです。マークⅠの文字は何処にもありません。


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↑これはアジャスタブル・サイト付のターゲット・モデルですが、これには「ルガー・マークⅠ・ターゲット」とあります。


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↑これはブル・バレル付きで、「ルガー・マークⅠ・ブル・バレル」とあり、サイトはアジャスタブルです。ターゲットやブル・バレルには、レシーバー左側に大きく MARK Ⅰ と刻印があります。

つまり、第一期モデルに関しては、アジャスタブル・サイト付のモデルのみ、「マークⅠ」の名称が付き、フィクスド・サイト版は「スタンダード」が正式名称のようです。

名前がスタンダードかよ・・・orz

ちなみに、ボルト・ストッパーが付いた第二期のマークⅡでは「スタームルガー・マークⅡ」が総称となり、スタンダードは「スタームルガー・マークⅡ・スタンダード」となります(第三期のマークⅢも同様)。

ただ、やはり「スタンダード」だけでは分かり難いので、現在では第一期モデルのスタンダードでも「マークⅠ」と呼ぶようです。厳密には違うけれど、便宜上って事ですね。てゆか、ちゃんとした名前つけてやれよ!名称省略もコスト・ダウンの一環ってか?硬派だなスタームルガー!


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↑懐かしいCMCモデルガン・・・あ!名称が正確です!アジャスタブル・サイト付きの6インチにはマークⅠの名称が付き、フィクスド・サイトの4.75インチはスタンダードの名称。2丁の総称は「スタームルガー・オートマチック」として誤りを避けています。あっぱれ!さすがは東京CMCだ。

そして、モデルガンとのグリップの違いに気づいた貴方はするどい!第一期モデルは1971年を境にグリップが異なるのです。私のは71年以前の型で、CMCはそれ以降のタイプです。

プレ71は下方スクリューの取り付け位置が左右ともに違います。互換性も無いので、グリップをカスタム品に改装する場合など、プレ71なのか、ポスト71なのか確認が必要です。イーグルの付属が左右逆なので、それが見分けるポイントです。


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↑刻印も古いタイプなので、「取扱説明書を読め~云々」のウザい刻印がありません。確か、あれは暴発事故の訴訟で負けたのが始まりだったと思います。ブラックホークにトランスファー・バーが付いたのが73年ですから、それと同時期じゃないかな。

お約束のトリビア・ネタとして、メダリオンのイーグル色が挙げられますが、当初は赤かったイーグルが、創業者の一人でありイーグル・マークをデザインしたアレキサンダー・スタームが1951年に亡くなった事で、赤から黒に変えたのです。現在、赤いメダリオンの銃も作られていますが、良く見ると赤は背景色です。

んで、黒いメダリオンでも70年代(確か中頃)から、イーグルが黒・背景がメッキであったのが、イーグルがメッキ・背景色が黒に変わりました。私のはプレ71なので黒イーグルですが、CMCのモデルガンはメッキ・イーグルです。


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↑ウッズマンと比較するのは酷か・・・(笑


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↑この辺が妥当なライバルだな。



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2018/03/18

ベレッタM1935

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↑日本では380ACP(9㎜ショート)のM1934がポピュラーですが、これは32ACP版のM1935です。名前の通り戦前に開発された銃ですが、戦後も長く作られたロングセラーの傑作小型拳銃で、写真の個体も戦後版の1952年製です。

両者(1934&1935)は1958年に後継の70シリーズがデビューした後も生産され、商品的には70シリーズより成功したと言えるかも。私も70Sを持ってましたが、デザイン優先で機能的メリットに乏しかったので(決して悪い製品ではなかったのだが)、直ぐに飽きて売ってしまいました。まあ、その辺は個人の好みですけどね。


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↑ベレッタM1934&1935はブローニングM1910よりも後発ですが、スタイルは古めかしく個性的で、ズングリした「田舎臭い」印象を受けます(個人の感想ですw)。スマートなM1910とは対照的ですが、そこがイタリア臭くて堪らん!車ならフィアット500!戦車ならカルロアルマートM13!高校ならアンツィオ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!ドゥーチェ!


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↑戦後モデルには部品をかき集めて組み立てられた物が少なからずあるので、注意が必要です(それもまたベレッタ・オリジナルではあるので、コレクションとして求める場合は別ですが)。見分け方はスライドとフレームの刻印で、戦中モデルは(例外除き多くが)スライド左側面の刻印に製造年が打たれます。そして戦後モデルはスライドに製造年は無く(写真上)、フレームに打たれます(写真下、グリップ付け根付近で1952と読める)。これらがミックスされ、戦後フレームに戦前スライドが組まれたような個体は、パーツを寄せ集めた可能性が高いわけです。

また、戦後の輸出専用品にはスライド右側面にメイド・イン・イタリーの刻印が打たれますので、それと分かります。この個体には無いので、直輸入モノと思われます。米国ではM934(380ACP)、M935(32ACP)、M948(22LR)の名称で売られました。


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↑ちびっこ集合。やっぱブローニング小っちぇなー!左上はフランスのユニックM17で、スペインのルビーと殆ど同じ。左の2丁は32ACPで、右の2丁は380ACPですが、このクラスの銃では32でも380でも本体のサイズは共通するのが殆どです。


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↑弾が高ぇ・・・。一番安い写真のフィオッキ製でも税抜き22ドル95セントだよ。リロード用のブレットは既に注文したので、次からは安く済みますが。

注釈:記事は2017年の話で、2018年現在は幾分安くなりました(カリフォルニア価格)。


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↑ベレッタの(マガジンに付いた)フィンガー・レストは効果絶大で、先の集合写真4丁中では最良の握り心地です。装弾数は8発と、380のM1934より一発多く入ります。


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↑比較参考までに、ユニックの場合グリップ自体が長いので、小指が食み出す事もなく装弾数も9発です。ただし、グリップ・パネルのデザインが悪く、角度も立っているのでイマイチの握り心地ですね。


現在、ワルサーPPを入手予定なので、それが来たらまた比較してみたいと思います。



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