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2019/03/26

コルト1911比較

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↑大戦中の1911A1(レミントン・ランド製)と、ポスト・ウォーの2丁、プレ・シリーズ70ガバメントとNM(ナショナルマッチ/ゴールドカップ)を観察してみました。


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↑む!この体制は・・・


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↑先ずは、お約束のバレルとフレームの衝突点チェック(笑)。

これは3丁とも同様なのですが、衝突点とスライドストップ軸は9:1~8:2くらいの負担割合です。なので、軸が完全にフリーになる事は、コルト・オリジナルの1911では実は少ないのです。コピー品のトカレフTT33やフランスのSACM1935Aなどは、軸に掛る負担は殆どゼロなんですけどね。何れにせよ、バレルの後退衝撃は適切に分配され、(その事が原因で)軸が折れたり摩耗したりする事はありません。


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↑この写真は、以前プレ70ガバメントを実射テストした直後(未清掃)の写真です。初撃ちでは100発少々を撃ってジャムは無しでしたが、フィーディング時に弾薬が若干引っ掛かる感じがあって気になっていたのです。フレーム側のランプを観察すると、ブレットが引っ掛かった様な痕跡は見受けられません。極普通の汚れ跡です。


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↑これはバレルとフレームが、バレル・リンクによってティルトした状態の比較です。プレ70とシリーズ70の一部では、ここに段差が生じた個体があり、そのような個体はフィーディング時に引っ掛かりが生じる事が多いです。

話は逸れますが、旧月刊Gライターのジャック久保田氏は、この辺よく指摘していましたね。他にもS&Wの2段階DAや、NMのディプレッサーの役割(やや怪しい解説だったが)、コルト旧DAでハンドが最後までシリンダーにテンションを与える件など、かなり鋭い着眼点でレポートしていました。通り一遍の解説しかしない自称「メカ専門」の他記事より、ずっと興味深かったです(問題発言www)。

話を戻し、写真をご覧の通り、3丁とも段差は正常で、トラブル要因は見受けられません。う~ん・・・何が引っ掛かるのかな?気のせいだったのかな~?


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↑バレルのフィーディング・ランプを観察します。以外にも、プレ70のランプはミニマム・サイズで、軍用1911A1より小振りなティアドロップ形状です。NMは御存じの通り、SWCブレットに対応すべくワイドで、バレル・フードの幅も異なります。シリーズ70~80になって、全体にワイドなランプに移行します。


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↑あ!原因発見!!プレ70のチャンバー上部には、何か仕上げをしくじった感じの荒い部分があります。何だコレ??写真では分かり難いですが、この部分だけ40番のグラインダーでゴリゴリ削った感じの「ザラザラ」があります。これはマズいよ・・・どうしてこうなった?(AA略)

う~ん・・・この個体は殆ど新品なので、誰かがイタズラしたとも思えません。工場での製造ミスなのかな~?

傷はチャンバー・サイズに影響する程の深さではないので、150番のペーパーで均しておきました。ダミー弾でフィーディング・テストを繰り返しましたが、以前感じた引っ掛かりは無事に解消されました。目出度し目出度し・・・


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↑問題解決して気が抜けてしまいましたが(笑)、引き続き観察。スライド・ストップ形状に若干の違いがありますが、この辺は軍用では製造工廠の違いや、戦後では製造時期で異なるので、まあ誤差範囲でしょうね。ただ、NMだけはハッキリと角形になっているので、何か理由があるのかも?マガジン(及びフォロワー)は45ACPの場合共通だと思うけどな~?


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↑おお?ここもNMは結構違いますね。こうなると、やはり何か理由があって異なる形状にしたのか?シリーズ70からのNMはどうなのかな?プレ70NMだけの違いなのか?


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↑スライド全体の比較。基本的に同じです。シリーズ80途中から、分解時のスライド・ストップ切り欠きの位置が変わります。


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↑大戦中であっても、戦後であっても、各部のエッジはシャープです。ただ、スライド・レールの遊びの多さから、軍用1911A1ではフレームのダスト・カバーと干渉した擦り傷(矢印)があります。実際、銃を左右に振った時にガタつきますからね。NMでは全くガタつかず、プレ70では少しガタつきます(勿論フレームと干渉する程ではない)。

しかしながら、シリーズ70になってからは全般にガタつきが増し、酷いのになると軍用と同じくフレームと干渉して擦り傷が付く個体もあります。NMですらガタつきますからね。シリーズ80になると・・・嫌、もう言うまい(笑)。やはり、70~80年代のコスト削減の影響は大きく、これはコルトに限った事ではありません。


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↑フロント・サイトの比較。戦後のガバメント・モデルは、スライドのサイト基部を僅かに平面に削り、その上にフロント・サイトを固定しています。サイト自体は若干幅が広く、セレーションが刻んであります。

固定方法は従来通りのステーキング(カシメ)で、これはNMも同様です。またシリーズ80の苦言になりますが、シリーズ80のNMではフロント・サイトが飛び去る事例を経験しています(笑)。軍用をベースとした小振りなサイトなら、ステーキングで十分な強度でしょうが、大型の物はより強固に保持する必要があると思います。でもまあ、プレ70のNMで飛び去る話は聞きませんから、これも品質低下が一因なのかも。


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↑リアサイトも戦後ガバメントでは少し大型化されます。シリーズ80ではフロント共々に背が高くなり、ホワイト・ドットも入ります。


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↑上はプレ70ガバメント、下は軍用のバレル・ブッシングです。戦後のブッシングは前面部分の厚みが僅かに増します。


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↑スライド内部ですが、NMを除き(後述)同一です。シリーズ80になるとAFPBが装備されるので一変しますけどね。戦前~シリーズ70までは基本同じです。


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↑プレ70のNMは、スライド内部が大きく肉抜きされ、軽量化されています。矢印部分は全体に抉られて、エキストラクターが丸見えです。


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↑同じく、ロッキング・ラグの前方もバスタブ状に大きく抉られています(矢印)。先の軽量化も合わせ、合計20グラムほどスライドが軽くなっています。こうする事で、軽量弾頭(45ACPとしては)を弱装で飛ばしても作動するようになっているのです。25m(或いは25ヤード)の競技用では、一般論としては低初速で飛ばした方が弾道面での精度が出し易く、ヒューマン・ファクター的にも撃ち易い利点がありますからね。

但し、この軽量化もシリーズ70NMになって省略されます。この辺の細かい違いは過去記事を参考にして下さい。


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↑エジェクション・ポートも大きな違いです。上から軍用1911A1、プレ70ガバメント、プレ70NM、コンバット・コマンダー45です。

上の2つはエジェクション・ポートが下まで伸びていません。基本的に、このポートはフルサイズ45口径限定で、シリーズ70まで続きます。

プレ70NMではポート開口部が下がり、後部にフレア(ランプ)・カットが入ります。これはシリーズ70NMにも継承され、シリーズ80になるとNM以外の全般にも採用されます。

一番下のコンバット・コマンダーは開口部が下がっています。これは45口径ではコマンダー、フルサイズ・ガバメントの場合、38スーパーや9㎜パラ版での仕様となります。何故なんでしょうね?コマンダーの場合スライド後退のタイミングの影響か?38スーパーや9㎜は異なるエジェクト特製の影響か?でもまあ、前述のとおり、シリーズ80では45口径も同様になりますけどね。


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↑う~ん・・・最初に分かっていた事だけど、1911の違いを比較すると一冊の本になるくらいのボリュームなので、何とも中途半端な記事になってしまいました(笑)。まあ、時間をかけてノンビリ行きましょう・・・


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2019/03/17

コルト・ゴールドカップのマガジン修理

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↑何気なくゴールドカップを弄っていたある日・・・「なんかマガジンの出が悪くね?」と気付いてチェックすると・・・


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↑いや~ん!ワレメちゃんが!!

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↑「違う!誤解だ!俺は無実だ!」(お約束)


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↑アグネスは兎も角、これはコルト1911では良くあるトラブルです。写真はシリーズ80のステンレスですが、同じようにワレメちゃんです。ただ、個人的に軍用や戦前の個体では割れた事はありませんし、そんな話も聞きません。やはり戦後の品質低下が一因なのかも?


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↑そんなわけで修理です。1911のマガジンはフロアーが外れませんので、先ずフォロワーを下げ、スプリング上端に細い棒を横からブチ込んでストッパーとします。


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↑スプリング・テンションが無効になるので、フォロワーを横ズレさせて取り出します。


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↑スプリングを取り出します。向きに注意。


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↑さあ!先日買った中古のミグ溶接機が早速の出番です。はち切れんばかりのエレクチオンでガッチリ溶接!


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↑TIGと違って、MIGはトリガーを引けば先端の溶接ワイヤーが自動的に出てきて、それが母材に接触した時点でアークが出ます。トリガーを離せはワイヤーが止まってアークも止まります。手早く「ジジジ・・・」と済ませば、写真のように熱は他に移り難いのです。なので熱処理部分の多い銃部品を溶接するのに便利というわけ。まあ、上手い人ならTIGでも手早く出来るのでしょうけどね。私がやると、モタモタするので真っ赤になってしまう。


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↑ヤスリ掛けして溶接完了!裏側も溶けて盛り上がっているので、リューターで平らにしました。


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↑ガンブルーで部分染めします。既にあるブルーとの境目を、上手に分かり難くボカすのが腕の見せ所です(笑)。


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↑このマガジンはかなり年季が入って剥げ剥げだったので、上部を全体的に染め直しました。


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↑殆ど新品状態のプレ・シリーズ70との比較。GC(ゴールドカップ)のマガジンは、SWC(セミ・ワッドカッター)弾薬を上手くフィーディングできるよう、前オーナによってチューンが施されているようです。ご覧の通り、弾薬のアライメントが異なり、リム部分が高く、ブレット部分は低く保持されます。

実際、このマガジンはSWCを調子良くフィーディングさせます。ですが、その調整過程でリップを弄り過ぎたので、ワレメちゃんを誘発したのかも知れませんね。


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↑作動はバッチリです。それにしても、前回の射撃でマガジンが原因のフィーディング・トラブルは無かったのだけど、いったい何時ワレメちゃんになったのだろう?


私信
励ましありがとうございます。早く義体化できるよう頑張って貯金します。



2019/02/01

コルト プレ吟味

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↑プレ吟味の毎日なんですが・・・


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↑新しいカメラの説明書と格闘しております(笑)。ホワイトバランスをマニュアルで合わせるには、撮影環境で白い紙に向かってシャッターを押して行うんですね。古いカメラでも同様だったのですが、今まで知らんかったよ。他にも知らなかった機能が盛り沢山なので頭痛いです・・・

あと、このカメラ(古いのも含め)の最大のお気に入り機能である高速シャッターですが、古いのは別個の切り替えボタンがあるのに、この新型には無い!動画で撮影して細切れにするのかと四苦八苦するもダメ!説明書を隅々まで熟読すると、何の事は無い、他のモードの設定内に移設されていましたorz・・・目玉機能なんだから、もっと派手に説明してよ(笑)。

まあ、私がこのようなデジタル機器に疎いのが悪いんですけどね。使いこなすまでに暫くかかりそうです。


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↑骨董品は程度が良くても内部が錆びている事があります。特にグリップ内側は手垢や汗が入るので錆び易い。なので早速チェックしたいところですが・・・


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↑これなんですよ(笑)。この時代のコルト・ウッド(樹脂製)は経年劣化で縮むんですよね。酷いのは反り返ったり割れたりします。この個体も良い感じでティアドロップになっております。


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↑左はまあマシかな?


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↑反り返りはミニマムでした。この程度なら極上ですね。


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↑さて、想像に容易いと思いますが、これだけ引っ張られていると外すのが大変です。貴重な当時モンを割ってしまわないよう、プラスチック・スクレーパーを差し込んで慎重に・・・


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↑無事に外れましたが、ヒケも凄いですね。なるべく早く戻さないと嵌らなくなってしまいそうです(笑)。このグリップの中古は高値で取引されていますが、銃から外されて長期間置いたものは、銃に装着できないかもしれませんね(縮んで穴が合わない)。


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↑ウォルナットのグリップを付けてみましたが・・・う~ん、シリーズ70みたいだ。普通過ぎて面白くない。


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↑軍用を付けてみましたが・・・全然似合いませんね(笑)。やっぱオリジナルが一番!ところで、この軍用グリップ(言うまでも無くコルトウッドより古い)は全く縮んでおらず、ピッタリ付きました。やっぱ当時のコルト・ウッドは材質的に失敗作だったようですね。




2018/09/04

極初期ゴールドカップ仲間!

以前、日本のモデルガン・メーカーさんから「自社のフェイスブックに25番の写真を引用したい」と言う旨のメールを貰い、承諾したのですが(その承諾メールをいきなり晒されて驚いたが。変な事書かなくて良かったw)、何でもプレ70ゴールドカップの初期型を入手して、その仕様が私の物と同じだったそうで。おめでとうございます。と言うのも、(後述しますが)古い銃は長い歳月の途中でパーツが交換されていたり、改造されている場合があるからです。


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↑そんなわけで、また初期型ゴールドをバラしてみました。


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↑左側はディプレッサー付きシアー・アッセンブリーで、当ブログでディプレッサーの効果を検証するためにパーツで購入したものです。右側はこの銃に本来付属したオリジナルのチューンド・シアー(ゴールドカップ専用)で、ディプレッサーはありません。

現在は右側のオリジナルに戻してありますが、一時期は左側のディプレッサー付きシアーが組み込まれていたわけです。もしその時に私が銃を売却した場合、この初期型には本来無い筈のディプレッサー装備となってしまいます。次に買った人が、その事実を知らなければ「初期型にもディプレッサーは存在する!」と主張するかもしれません。こうなると話は厄介になり、鶴の一声でも無ければ泥沼化するでしょう。

最近は細かい銃の情報をネットフォーラムなどで得る人が多いようですが、個人の情報とはこのような誤解(本人に悪気はない)も含まれるので注意が必要です。過信せずに裏を取る事が肝心です。


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↑久々に再会した「スプリング・ローデッド・トリガーストップ」です。何度見ても惚れ惚れする・・・www


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↑完全に取り外すにはスペシャル・レンチが必要です。前回は根性で穿り出しましたが、今回はここで止めました。


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↑以前も思いましたが、よくもまあ、こんな面倒くさいパーツを作ったモンです(笑)。コスト度外視ですね。しかも、その存在意義が殆ど不明です。旧サイト時代(2016年11月)、真鍮モデルガン・メーカーさんに説明した際、このバネ圧がトリガーの2ステージ段階で加圧しているのでは?ディプレッサーの代わりでは?と訊かれましたが、それは違います。

このプランジャー・スプリングは強烈なテンションで(後で検証します)、とてもトリガー・プルに加算できる圧ではありません。そもそも、ディプレッサーとは1stステージと2ndステージの差を縮め、トリガープルが軽くなったように錯覚させる装置です。バネ圧を実際のトリガープルに加算する場合はディプレッサーとは言いません。その場合、ディプレッサーではなく、競技用2ステージ・トリガーに該当します。(両者については鉄砲談義を参考)



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↑トリガーストップ(プランジャー)は、このようにマガジン・キャッチに当たって停止します。ここで再三申しますが、プランジャーがマガジン・キャッチに当たった後、トリガーを更に引いてプランジャーを圧縮するような事はありません。前述したモデルガン・メーカーの人との問答でもありましたが、この辺が誤解を招き易そうですね。


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↑では、プランジャーのテンションがトリガープルとは無関係である検証をします。一目瞭然!プランジャーを圧縮するには4㎏以上の力が必要です!オープンボルト・サブマシンガンのトリガーだって、もう少し軽いですよ(笑)!・・・というわけで、スプリング・ローデッド・トリガーストップは、トリガープル(テンション)とは無関係です。

ならば、このプランジャーはいつ圧縮されるのか?何のために伸縮するのか?

そうなんですよね。そこが私も腑に落ちないんですよ。この銃を普通に射撃する上で、このプランジャーが圧縮される事はありません。私が考えるに、トリガーストップが当たった瞬間は同時にリコイルも発生していますから、フレームに伝わったリコイルの衝撃をトリガーに与えない為の「アブソーバー的役割」ではないかと。

ですが、じゃあスプリングの無い普通のトリガーストップは衝撃がトリガーに伝わるか?と言えば、全く気になりません(笑)。コストが掛かる割に効果の薄いシステムなので、直ぐに省略されてしまったのだと想像します。或いは、「設計段階ではガチ競技銃のように、このプランジャーを2ステージ目のテンションにしようと考えたが途中で挫折。仕方なくスプリングを強化してアブソーバーと言う形にして茶を濁した」・・・とか?

想像は膨らみますが、兎に角、このトリガーストップはあくまでも「トリガーストップ」なのです。モデルガン・メーカーさんが写真を公開したそうですが、ネット広しと言えど、極初期のスプリング仕込みトリガーストップの画像は滅多に見れるモンじゃありませんよ!私も実物を入手するまで目にする機会はありませんでした。

まあ、そんなわけで、モデルガン・メーカーさんの買った初期型が無改造オリジナルで「良かったですね」と。骨董銃を買うのは難しいんですよ(笑)。是非とも、極初期ゴールドをモデルガン化して下さい。


追記
日本では複数のモデルガン・メーカがプレ70ゴールドを競作(?)しているようですが、私はどのメーカーも贔屓しません。今回の記事(過去記事も含め)は、どちらかに加勢したりディスったりする意図では一切ありません。私が興味あるのは銃だけです。人間関係には興味ありません(笑)。



2018/07/15

プレ70 ゴールドカップ(その6)

2016年の焼き直し記事です。

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↑コルト・ゴールドカップ・ナショナル・マッチに200グレインSWC弱装弾、そしてチャンピオンの精密射撃眼鏡を添えてみました。(←高級料理紹介風にw)


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↑プレ・シリーズ70のスライド右側には、カップのイラスト刻印がありません。


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↑錆や傷が殆ど無く、歴代オーナーたちに感謝します。私の代で劣化させないようにせねば・・・


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↑イラストのオッサンが良い味醸してるよな。銃のスマートさを強調したかったのか、バレル長を6インチくらいに盛ったイラストも興味深い。当時(60年代)は自動車のカタログでも、車を平たく長く誇張したイラストが多かったですからね。


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↑後のコルトでは打刻したのがモロ分かりの”打ちっぱなし刻印”が当り前になってしまいましたが、この頃は丁寧に仕上げられており、刻印周囲の隆起が一切ありません。それにしても、よく見ると馬はタレ目なんですね~


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↑・・・萌える!www


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↑戦前モデルの名残を感じる繊細な刻印。


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↑ワイド・リブが程良く自己主張しております。競技に特化したカスタム銃などでは、上からボルト・オンさせるブロック状のワイドリブ+サイト・システムがポピュラーですが、機能性は良くてもスマートさに欠けますからね(それもまた迫力があって良いが)。


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↑バレルとブッシング間のクリアランスもタイトで、よく調整されています。1万発くらい撃つとガタが来る(競技銃としては)消耗品なのですが、この銃は未だ余裕でOKです。この後はコレット・ブッシングとなり、よりポジティブな物となりましたが、破損(バネ折れ)の問題が少なからず発生してしまいます。S&W M52もそうですが、この辺は各社苦労しています。それだけ精度追及の上で重要な部分なんですね。


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↑ゴールドカップ=イライアソン・サイトのイメージがありますが、1964年までは写真のアクロ・サイトでした。ハンマーは一見すると普通のスパー・タイプですが、(当サイトで何度か説明しましたが)ストラット・ピンの位置が異なる特別製です。これにより、コッキング時の荷重が軽減され、結果的にトリガー・プルも軽くなります。

この弊害・・・と言う程の事でもありませんが、コッキング時の荷重が減るので、その分勢い良くハンマーは戻り、グリップ・セーフティの上部にブチ当たります。写真でもその部分が剥げているのが分かると思います。まあ、この点(グリップ・セーフティに当たって剥げる)は他の1911でも同じですが、ゴールドカップはその度合いが強いと言う事です。この為、強装弾は勿論、230グレイン軍用弾の使用も推奨されません。


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↑プレ・シリーズ70の場合、基本モデルには濃茶の樹脂製グリップ(独立メダリオンは無く、トレード・マークは樹脂に形成される)が付属しますが、ゴールド・カップでは木製+ゴールド・メダリオンのグリップ(写真)が奢られます。チェッカーリングが鋭く手に食い込むフィット感です。このグリップは後のシリーズ70では標準装備となります。


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↑中古の1911にありがちな、スライド・ストップを組み付ける際の引っかき傷もありません。注意すれば防げる傷ですが、知らない人はどうしても付けてしまうんですよね。

また、このゴールド・カップは(個体差もあるかも知れないが)、スライド・ストップのプランジャーに接触する部分が急傾斜で、下から押し上げて差し込もうとすると固くて入りません。無理にグリグリやってると、注意していても傷を入れるリスクが増えます。そこで私は、スライド・ストップをスライド側から押し下げる要領でコンタクトさせ、プランジャーを細い木の棒(絵筆の柄など)で押し込んだ後、差し込む方法をとりました(文章では分かり難いでしょうが)。いやはや、綺麗な銃は神経を遣います。


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↑ワイド・トリガーはフレームを削って入れてあるので、ガバメント・モデルとの互換性はありません。僅かな寸法差ですが、実際に指を当てると、大きな違いを感じます。とは言え、ワイド・トリガーは嫌う人も多いですけどね。まあ、太いのを細く削るのは簡単ですし。

トリガーの内部にあるスクリューは、引き終わりポイントを調節するトリガー・ストップです。重さやエンゲージを調節する機能ではありません。ストップ位置を深くすると、リリース後のフォロースルーは容易ですが、フィーリングはダル(グニャっとした感)になります。逆にストップ位置を浅くすると、シャープなフィーリングになりますが、リリース後の遊びが無いのでフォロースルー出来ず、力んでいると銃がシャクれる(説明が難しいが、要するにリリースした後で銃がブレる)リスクが多くなります。

上記の説明では、トリガーストップが凄くシリアスな機能性のように感じますが、競技に特化された銃(例えばワルサーGSPなど)では在って当然の機能で、他に最低3つは調整機構を持ちます。ゴールド・カップの場合、ディプレッサーを装備した点はやる気を伺わせますが、あくまでも実用銃をベースとした特別仕様ですからね。自動車レースで例えれば、ストックカーとF1くらいの差があります。当時でも、オリンピックや国際競技でゴールド・カップを使用する例は殆ど無かったでしょう(仮に22口径モデルを用いたとしても)。

これはウッズマンのマッチ・ターゲットなどでも同様ですが、シリアス競技銃とは取り組み方が違い過ぎ、同じ土俵で比較はできません。つまり、ゴールドカップは「ストックカーレースのファクトリー仕様車」程度の立ち位置というわけ。名前は大袈裟ですけどね。

・・・なぜネガティブな感じで終わる?www


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↑猫に小判